北海道大学の研究チームが地球の温暖化の影響で札幌の大雪が強まっているという研究結果を発表しました。
北海道大学の佐藤友徳准教授らは地球温暖化が大雪などの極端な気象に与える影響を時間ごとに分析する新たな手法を開発し、2021年12月に札幌で24時間に50センチの降雪を観測した記録的な大雪への地球温暖化の影響を分析しました。
その結果、札幌市では温暖化の影響がないと仮定した場合より降雪量が10%から20%増えていたことが分かりました。
佐藤准教授によりますと、低気圧が通過する際に地表付近の大気は温暖化の影響で暖かいものの、上空の大気は温暖化の影響を受けずに冷たいことから大気が不安定になり降雪が活発化したと考えられるということです。
北海道大学 佐藤友徳准教授 「最近の温暖化の傾向というのは(低気圧の通過時に)対流活動を活発化させるような効果があるということが見えてきました」
佐藤准教授は今回、開発した手法は北海道の大雪に限らず、世界各地の極端な気象に応用できるとしています。
そのうえで、この手法を使えば今後、地球温暖化が異常気象に与える影響をリアルタイムで分析できる可能性があるということです。