内乱の疑いで拘束された韓国の尹(ユン)大統領は15日、11時間に及ぶ取り調べを受けましたが、一貫して供述を拒否しています。ソウル拘置所前から報告です。
(河村聡記者報告) 時折雪もちらつくなか、拘置所のゲート前には尹大統領の支持者らの姿があります。なかには夜通しの人もいて「大統領を支えたい気持ちで来た」と話していました。
捜査当局は当初、午後2時から取り調べを再開する予定でしたが、大統領側が「違法な捜査に応じる必要も理由もない」として16日の取り調べを拒否しました。
捜査側は「予定通り午後2時までは待つ」としています。
取り調べでも黙秘を貫いた尹大統領ですが、15日夜には裁判所に対し拘束が妥当かどうかの審査を申請しました。
16日午後5時から、この審査に伴う聞き取りが予定されていて、大統領本人はこちらには出席する可能性があります。
訴えが認められる可能性は低いとみられていますが、尹大統領としてはこうした主張を繰り返すことで「不当な捜査を受けている」というイメージを演出し、弾劾(だんがい)審理にも影響を与える世論の支持を得たい考えとみられます。