極端な気候はこの先どうなるのか、専門家に聞きました。 ■猛暑→急なドカ雪 気候“極端化”
(三重大学・地球環境学 立花義裕教授)「寒暖の激しい冬になると思いますね。寒くてドカ雪が降るときと、暖かくて春のような天気になるのが繰り返される。夏も冬も、より極端な気象になりやすい」 こう語るのは、三重大学の立花教授です。 「今までにない暑さですよね」 全国9地点で40℃以上となり、“観測史上最も暑い”といわれた、去年の夏。暑さは秋になっても… (林智弘記者)「11月17日なんですが、セミの声が聞こえます」 これは、去年1年間の気温の平年差を表したグラフです。4月から11月まで、平年を大きく上回り、12月には一転して、急激に下がっていることが分かります。 なぜ、このような現象が起きているのでしょうか?立花教授は、“偏西風”が大きく関与していると言います。 (三重大学・地球環境学 立花義裕教授)「近年は夏も冬も偏西風の蛇行が激しいんですよ。偏西風の激しい蛇行っていうのは、極端な気象を作るというわけです」 約1万m上空を西から東へ吹いている偏西風。北側には寒気が、南には暖気があります。それが温暖化などの影響で、激しく蛇行することによって、列島に強い寒気や暖気がやってくるのです。 (三重大学・地球環境学 立花義裕教授)「非常に激しく蛇行すると(寒気や暖気が)留まりやすい。蛇行の激しさの極限状態までいったと言っても過言ではないかもしれませんね」 大きくなるに従って、寒気や暖気が長く居座る傾向にある“偏西風の蛇行”。それは温暖化が加速することで、より顕著になる可能性があるといいます。 (三重大学・地球環境学 立花義裕教授)「長い夏で、むちゃくちゃ暑い、秋も暑いと。ですが、冬はしっかり寒くて雪が降る。ですから長い夏と冬がしっかりあるような“四季から二季の国”になっていくと思います」 2月9日『有働Times』より