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自公と維新接近、予算成立へ 高校無償化で合意 「万博まで1カ月半」後押し?

政治

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 2025年度予算案は25日、日本維新の会の賛成を得て成立が確実となりました。国会で与野党の協議を経て当初予算案が修正されるのは、29年ぶりのことです。

■自公と維新、接近…予算成立へ

 維新と国民民主をてんびんにかけた結果が、この3党合意だったのでしょうか。

石破茂総理大臣 「与野党の建設的な協議と合意は、国会のあり方としても非常に意義深い」

日本維新の会 吉村洋文代表 「これからも公約を実行する。あくまで政党は手段であると肝に銘じ、少しでも社会を変える」

 少数与党のもと、難航が予想された2025年度予算編成は、維新が賛成に回ることを決め、修正のうえ、年度内に成立する見通しとなりました。

 予算への賛成と引き換えに、維新は教育無償化の拡大や社会保険料の引き下げなどで、与党の正式合意を取り付けました。

 合意した「高校の授業料無償化」についてまとめると、今年4月から、国公私立を問わず所得制限なしに年11万8800円を支給します。

 来年4月からは、私立高校の就学支援金の所得制限を撤廃したうえで、年間の支給額を上限45万7000円に引き上げるというものです。

 3党の党首会談に先立ち、維新は25日午後、両院議員総会を開催。協議はすんなりと進んだわけではなかったようです。

日本維新の会 前原誠司共同代表 「野党でありながら本予算に賛成するという重い決断をしていただいて、逆に言えば、よく1人のみの反対で収まったなというのが、私自身の正直な感想です」

 両院議員総会は2度の休憩を挟み、5時間に及びました。

 「よくここまでまとめた」という意見も出る一方「まだまだこれでは予算案に賛成するには足りない」と1人の議員が反対を表明したといいます。

 夏の参院選をにらむ得点争いで、1歩リードした形の維新。今後の連立入りなど、与党に接近する可能性を問われた吉村代表はこう述べました。

吉村代表 「その可能性はありません。自民党の中に入ることは、一切考えていません」

■「万博まで1カ月半」後押し?

 もっとも、維新が掲げる社会保険料一人当たり6万円の引き下げについては、具体的なことは詰められていません。

 合意文書には、負担の引き下げは「念頭に置く」と書かれているだけです。それにもかかわらず、合意したのはなぜなのでしょうか。

 実は維新も、年度内に予算を成立させたい党内事情があります。

吉村代表 「いよいよ万博まで、あと1カ月半となりました」

 25日、吉村代表は大阪・関西万博を巡って、石破総理とオンラインで協議。目標のおよそ半分と伸び悩んでいる前売り券の販売を巡り、国の支援を求めました。

吉村代表 「機運醸成・チケットの販売促進など、引き続き全力で取り組んで、国と協力しながら取り組んでいきたい。ぜひ今後も、国においても格段のサポートをお願いしたい」

 吉村代表の要望を受け、石破総理はトップダウンで入場券の販売方法を軌道修正。当日券の販売などテコ入れを決定しました。

 政府の事務局によると、2025年度予算に計上されている大阪・関西万博の関連費用は「日本政府館の建設等のための費用」が6億円、「途上国等の出展支援等のための費用」が45億円など、合わせて85億円余り。4月13日に開幕が迫る万博にとって、2025年度予算は滞りなく執行される必要があるのです。

石破総理 「真摯な政策協議をいただき、大変に意義のあること。政府としても3党と一緒になり、合意事項の実現に向けて最大限努力を尽くしたい」

(「グッド!モーニング」2025年2月26日放送分より)

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