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“ミシュラン店”2度の食中毒 誰でも簡単 お湯使い防ぐ「30秒対策」

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 3月に入っても相次いで明らかになる食中毒。ミシュランの掲載店ではひと月に2度の発生で営業停止になっています。どう防いでいけばいいのか。今すぐできるポイントをプロに聞きました。

■“ミシュラン店”2度の食中毒

 季節の新鮮な素材をふんだんに取り入れていたといいます。魚や貝を使った鮮やかな料理で客を楽しませていた日本料理店で、集団食中毒が発生しました。

 ミシュランガイドに掲載されたことがある有名店、大阪府河内長野市の「日本料理 喜一」で最初に被害を訴えがあったのは、先月上旬のこと。利用した客33人に下痢や腹痛などの症状が出たということです。

 保健所の調査からノロウイルスが検出。店は2日間の営業停止となりました。しかし、再開直後に食事をした客からも食中毒の症状が確認されたのです。保健所は期間を設けない営業禁止を店に命じました。

日本料理 喜一 「お客様にご迷惑をお掛けし、大変申し訳なく思っています」

 ノロウイルスによる集団食中毒は岐阜県でも…。

 先月26日、岐南町の「バイパス給食センター」で調理された弁当を食べた男女71人が下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えました。

 保健所によりますと、患者や調理担当者からノロウイルスが検出されたということです。

 相次ぐ集団食中毒。最新の統計で食中毒発生件数が一番多かったのは3月でした。

帝塚山学院大学 食環境学部 西川禎一教授 「冬場に流行が多いのは事実。従来のイメージの食中毒とは違う」

 今の時期、家庭でも夏場とは違う対策が必要だといいます。その鍵は「30秒」と「お湯」です。

■“冬の味覚”食中毒にならない方法は?

 多発する集団食中毒に飲食店は戦々恐々。兵庫県産の新鮮な生牡蠣(かき)をカラッと。千葉県船橋市の卸売市場のある食堂では、冬季限定のカキフライが人気です。

大乃家 五十嵐雅哉店主 「この時期、食中毒、ノロウイルスは特に気を使っている」

 食中毒の原因として挙げられることの多い牡蠣の調理法を見せてもらいました。

大乃家 五十嵐雅哉店主 「生食用の牡蠣だが、片栗粉で洗う。片栗粉で洗うとうまみも抜けないし、掃除もできるので良い。今回使っているのは“むきガキ”。鮮度が良い状態で殺菌処理を水産加工会社がちゃんとしている。もしあるとしたら現場でのノロウイルス対策が足りていない」

 調理現場で最も有効なのが…。

大乃家 五十嵐雅哉店主 「油で揚げてちゃんと熱をいれることが大事。180℃で3分ほど揚げれば中心温度もノロウイルス対策の規定値を超える。保健所から出ている基準をクリアしていかないと食中毒は防げない」

■食中毒 防ぐ「30秒対策」

 一方、食中毒に詳しい専門家は家庭でも簡単にわずか30秒でできる対策があると指摘します。

帝塚山学院大学 西川禎一教授 「ノロウイルスはアルコールで効果があるような弱点を持っていない。お湯とせっけんできっちり手洗いして除いてしまうことしか簡単な方法はない。食品業界の方に言う時は約30秒間の手洗い、“ハッピーバースディ”を歌い終わるまで。せっけんでしっかりこすり洗い、お湯で流す」

 西川教授は泡が付いた状態で「30秒」ほど手洗いすること。食材についてもしっかり加熱することが重要だとしています。

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