ロシアによる干渉が指摘され、5月にやり直しが予定されているルーマニア大統領選挙を巡り、選挙管理委員会が今月9日、前回首位だった極右候補の立候補を拒否しました。
地元メディアによりますと、ルーマニアの選挙管理委員会は9日、5月のルーマニア大統領選挙への立候補を表明していたロシア寄りで極右のジョルジェスク氏の立候補を拒否しました。
ジョルジェスク氏は、去年11月のルーマニア大統領選の第1回投票で、無名の泡沫候補扱いでしたが、動画投稿アプリ「TikTok」を駆使した選挙活動で、得票率が首位でした。
その後、ロシアによる選挙への干渉が指摘されるなどして、憲法裁判所が選挙を無効と判断し、5月にやり直しが予定されています。
ルーマニアの検察は、ジョルジェスク氏を虚偽情報の流布やファシズム・人種差別主義組織への支援などの疑いで捜査中ですが、地元メディアの世論調査ではジョルジェスク氏の支持率は4割を超えて首位です。
ジョルジェスク氏は立候補の拒否を受けて、SNSで、「世界中の民主主義の確信への直接的な打撃だ」と非難しています。
首都ブカレストの選挙管理委員会周辺には、ジョルジェスク氏の支持者らが集まり、バリケードを破壊するなど抗議していて、治安部隊が催涙ガスなどで対応にあたっているということです。