岩手県大船渡市の山火事について、市は9日、ほぼ消し止められたと発表した。住宅などの建物被害は210棟に上り、深刻な被害が明らかになった。
■カメラが捉えた甚大な被害
大船渡市 渕上清市長 「防災ヘリによる上空偵察を実施した結果、延焼拡大の危険がないと判断したことから、本日ここに『鎮圧』を宣言いたします」
大船渡市は9日、先月26日から続いていた山火事がほぼ消し止められたと発表した。しかし、その被害は甚大なものとなった。
地元消防団は9日、大船渡市赤崎町の様子を撮影した。車が集落に入ると、住宅は土台だけを残して焼け落ちていた。
その後、山林に入った消防団は背中に水タンクを背負い、急な斜面を火種が残っていないか確認しながら登っていく。やがて団員は何かを発見し、樹木の上部を指さすと、煙が吹き出していた。
木を切り倒し、内部がまだ燃えていることを確認し、すぐさま消火活動を行った。
大船渡市消防団 袖野雄さん 「地域全体の再確認。残っているもの、家が使えるのかどうか、どこまで火が来たのかとか、これから安全に戻れる方向に向かえるのかというのを改めて確認をしていきたいと思います」
これまでに山火事で大船渡市の9%にあたるおよそ2900ヘクタールが焼失した。住宅などの建物への被害は210棟に上り、このうち76棟の住宅が全壊したという。
そして、大船渡市は10日、残る4地域の避難指示について、すべて解除した。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年3月10日放送分より)