10万人が犠牲になったとされる東京大空襲から今月10日で80年です。94歳の男性が当時の体験を語りました。
眞野和雄さん 「(3月10日朝)両国橋を渡って左に曲がったら、死体が20、30転んでいるんだよな、焼死体が。最初はびっくりしたけどね、人間ってすごいんだよ。慣れるとおっかなくなんでもねえんだよ。死体なんかな」
東京・墨田区本所に住んでいた眞野さんは1945年3月10日未明、米軍の爆撃機B29による攻撃を目の当たりにしながら生き延びました。
民間人を対象とした米軍の攻撃は深川や浅草といった下町を炎に包み、10万人が亡くなったとされています。
すみだ郷土文化資料館 石橋星志さん 「体験者がいるうちの方が研究が進められることは間違いないので、公文書の処理なんかについても、早急に対応が変わってくれたらうれしいというふうには考えている」
被害の実態は判明していないことも多く、研究者は公文書の開示を求めています。