気象庁が発表する火山に関する情報について、専門家が科学的な観点から助言などを行う「火山アドバイザリー会議」が初めて開催されました。
火山アドバイザリー会議は去年、火山の専門家で構成される「火山噴火予知連絡会」の活動終了に伴い、気象庁が発表する噴火警報などについて専門家が科学的な観点から助言や検証を行う目的で気象庁に設置されました。
今月10日に初めて開かれた会議では、気象庁が2024年度に岩手山と御嶽山の噴火警戒レベルをレベル「1」の「活火山であることに留意」からレベル「2」の「火口周辺規制」に引上げた事例について検証を行いました。
事務局を務める気象庁によりますと、出席した委員からは去年10月に岩手山の噴火警戒レベルを引き上げたことについて否定的な意見は出なかったということです。
また、今年1月に御嶽山で火山活動が活発化した際、噴火警戒レベルを引き上げる本来の基準を満たしていなかったものの、事前にレベルを引き上げたことについて委員からは「妥当であった」との意見が出たということです。
気象庁は今回の評価を受けて今後、御嶽山で同様の火山活動が確認された際、噴火警戒レベルを速やかに引き上げるために現行のレベル引き上げ基準の見直しに着手する方針を明かにしました。
基準の見直しには1年ほどかかる見通しだということです。
気象庁は今後、「火山アドバイザリー会議」を年に1回のペースで実施する予定です。