29日午後、NTTドコモが会見を開き、銀行業への参入を発表しました。「ドコモ経済圏」の拡大で私たちにどんなメリットがあるのでしょうか。
■ドコモ「銀行業」参入を発表
銀行への参入を決めたNTTドコモ。手を組んだSBIホールディングスの北尾氏といえば、フジテレビ問題でもたびたび話題になった人物です。
SBIホールディングス 北尾吉孝会長兼社長 「ポイントをためる、ためたポイントで商品を買う。お客さんに寄り添う形でマルチポイント経済圏を作っていきたい。ウィンウィンになるんだろう」
今後、業界はどう変わっていくのでしょうか。
競合するKDDIやソフトバンク、楽天は銀行や証券会社等の金融サービスを持ち「楽天経済圏」「ソフトバンク経済圏」などと言われます。
ドコモは証券会社を持っていましたが、銀行は持っていませんでした。
NTTドコモ 前田義晃社長 「スマートフォン1つで貯金、決済、投資、保険、融資、ポイントに至るまでまとめて便利に利用できるようになる」
今回、ドコモは住信SBIネット銀行の買収を決め、子会社化を目指します。
記者会見に出席 ITジャーナリスト 石川温氏 「ドコモとしては銀行を何が何でも押さえなければいけないタイミング」
記者会見に出席したITジャーナリストの石川さんは、ドコモの狙いについて…。
「大きいのは、ユーザーを囲い込みたい。料金だけの競争ではお客さんに逃げられてしまう。銀行を持っていると預金してもらえる。ドコモのサービスから離れられなくなる。auの場合だと住宅ローンなども提供。住宅ローン契約すると35年間ずっとau使い続けるということもあり得る」
■“経済圏”形成でメリットは?
では、私たちにどんなメリットが。
石川温氏 「銀行の口座を持つことによって、毎月もらえる通信料に対するポイントの割合が高くなる。あとドコモの口座を持つことによって普通預金の金利が高くなる」
石川さんは現在使っているサービスを1つの経済圏にまとめることを勧めています。
石川温氏 「1つの経済圏に決めて、どっぷりつかる。電気もガスもドコモにすることでポイントたくさんもらえる。そのポイントでお米買うとか、生活用品買うとか、生活費を少しでも抑える使い方」
また、親会社のNTTとSBIホールディングスも資本提携を結び、通信と金融の融合の強化を狙います。