就任式を終えた李在明(イ・ジェミョン)新大統領には、内外に課題が山積しています。ソウル支局から報告です。
(山本志門記者報告) 李在明大統領が直面する最も大きな課題は、深まる国民の分断をどう解消していくかです。
選挙戦では、それぞれの候補が相手への「非難合戦」を繰り返すなど、むしろ“政治”が分断をあおり続けた側面は否定できません。
今後、戒厳に関わった関係者への処罰が進む可能性がある一方、数々の裁判を抱える李大統領に対しては保守系からの攻勢が収まる気配はなく、分断が進む恐れも否定できません。
統合に向けた手腕が注目されます。
一方、過去最良と言われた日韓関係も大きなポイントです。
かつて日本に対し強硬な発言を繰り返していた李大統領ですが、選挙戦では関係の重要性に触れるなどトーンを抑えていました。
経済の立て直しを政策の柱に据えるなかで、トランプ政権との向き合いが最優先課題となるなか、安全保障面も含め日米韓でのスクラムが迫られているという事情もあるんです。
北朝鮮や中国にどう対応していくのか共通の課題も多いだけに協力できる分野での歯車を一つひとつ合わせていけるかが今後の鍵となりそうです。