今、SNS上では意図的に作られた嘘の情報や事実と異なる誤った情報による波紋が広がっています。巧妙化する「フェイク動画」。見破るための最新技術を取材しました。
生成AIで作られた巧妙なフェイク動画。技術が進化するなか、フェイクをどのように見抜けばいいのでしょうか。
AI（人工知能）技術を研究する企業「NABLAS」では、生成AIで作られた動画の特徴などをシステムに学習させ、フェイクを見破る様々な技術を開発しています。
はじめに、動画を画像の連続と捉えて分析します。すると、AIがそれぞれの画像を分析し、結果を数値で表します。
次に「動きの不自然さ」を確認します。画像と画像の間に発生するわずかな動きの差に注目し、「フェイク動画」特有の不自然さを検証します。
NABLAS 鈴木都生取締役 「シーンごとにAIが生成した時に、例えば画としてずれてしまって生成されていて、不自然なポイントになっていたりするようなイメージです」
最後は、動画に登場する「人」に焦点を当て、顔が加工されていないかなどを検証します。
動画を読み込むと、AIがグラフを作り出しました。
動画の冒頭は、生成AIにより加工されているなどとして、フェイクの可能性は94％と判定しました。
NABLASは、これらの技術でフェイク動画を総合的に検証するシステムについて、今月末にも本格的な運用を始めたいとしています。
鈴木都生取締役 「適切にAI技術が使われてほしいと思っていますので、適切に使われるための技術も作っていくべきと、開発を始めたことがきっかけです。色々なところでおそらく生成AIやフェイク情報みたいなのが出てくるので、それぞれある程度優先度をつけて、より必要なものにフォーカスしながら、解決していく必要があると思っています」
