青ノリを養殖する際、珪藻(けいそう)というプランクトンの一種が繁殖して成長が阻害され、収穫量に影響が出ています。徳島文理大学(徳島市)が鴨庄漁業協同組合(香川・さぬき市)と共同試験を行い、珪藻の繁殖を抑える技術を確立しました。
青ノリの養殖は陸上で漁網に種ノリを定着させた後、その漁網を養殖場(海)に張り出します。
徳島文理大学では、光合成を促進する特殊な光(LED)を開発し、陸上の定着作業で種ノリに試験的に照らしてみました。
海で養殖した際、漁網にびっしりと青ノリが付着し、珪藻はほとんど繁殖しませんでした。通常の養殖作業より数日早い約3週間で良質な青ノリが収穫できたということです。
技術開発に関わった徳島文理大学の梶山博司学長(理工学部教授)は「青ノリの養殖が促進され、珪藻が繁殖する余地がなかった」と推定しています。
徳島文理大学と鴨庄漁協では試験データを蓄積し、ノリ養殖産業の生産性向上に寄与したいとしています。