特殊詐欺の「出し子」をしていた疑いでベトナム国籍の元技能実習生など男女3人が逮捕されました。引き出された現金は1億円ほどに上り、ベトナムに送金されたとみられます。
いずれもベトナム国籍で元技能実習生のファム・ティ・ニュー・ホア容疑者(22)とヴ・コン・ソン容疑者(24)、技能実習生の監理団体職員、金子正明容疑者(41)ら3人は6月、不正に入手した他人名義のキャッシュカードを使い、横浜市内のATMから現金およそ41万円を引き出した疑いが持たれています。
警察によりますと、容疑者の1人は「海外にいる指示役からテレグラムで指示を受けた」などと供述していて、警察はベトナムに指示役がいるとみています。
また、容疑者らは「SNSでオーバーステイ向けの仕事を見て応募した」などという趣旨の供述をしていて、報酬は引き出した現金から中抜きする形で日当1万円を受け取っていたということです。
取り調べに対し、ファム容疑者とヴ容疑者は容疑を認めていて、金子容疑者は黙秘しています。
3人は、5月からの1カ月間に神奈川や千葉などのATMを回り、およそ1000回にわたって1億円ほどを引き出していて、ベトナムの通貨「ドン」に換金されたのち、ベトナムに送金されたとみられています。
警察は指示役の捜査など実態解明を進めています。