路線バスの自動運転化に取り組む、岡山市の宇野自動車などが、関係者向けに自動運転バスの試乗会を開きました。今年度、本格的な実証実験に乗り出します。
(記者) 「バスが走り出しました。運転手はハンドルに触れていません。自動運転です。緊急時だけ人が対応します」
路線バスの自動運転化に取り組んでいるのは、赤磐市などで宇野バスを運行する宇野自動車と、自動運転の実証実験などを行うSBドライブです。
(宇野自動車/宇野泰正 社長) 「唯一最大といっていい課題は、運転手不足だったんです。これが自動運転で解決すれば赤字路線も抱えることができる」
自動運転は、特殊なGPSを使って車の位置を把握しながら、あらかじめ設定したルートを走るものです。複数のセンサーで人や車などの障害物を避けることができます。
13日の試乗会では、約1キロの距離を最高時速20キロで1周しました。
(試乗した人は―) 「安全は確保されてて、スムーズに動いてるなという感覚でした」 「公共交通として、使いやすいんじゃないかなと思います」
(地元の人は―) 「慣れてないというかあまり見たことがないんで、怖いっていうイメージはあるけど」
宇野自動車が運行する宇野バスは、この10年で2路線を廃止、便数も1、2割減っていて、自動運転バスに期待しています。
(宇野自動車/宇野泰正 社長) 「十分な実績を積んでデータを取って、ぜひ一番に緑ナンバーを付けてまた新しいモデルを作っていきたい」
両社は14日と15日、自動運転バスへの理解を深めてもらおうと地域住民などを対象にした試乗会を開きます。 今後は運転手をつけない形も含めた実験を重ね、赤磐市内を循環する路線などで導入を目指します。