中世、ルネッサンスからバロックまでの、いわゆる「古典派」といわれるものよりも古い時代の西洋音楽を「古楽」といいます。そんな古楽をテーマにした音楽祭が高松市で開かれることになりました。
音楽祭の仕掛け人は、高松市出身で、現在はベルギーで活躍しているフルート奏者、柴田俊幸さんです。 演奏しているのは、1700年代に使われていたフルート。現代のフルートとは違い、指の穴を塞ぐキイと呼ばれるものが1つしかありません。リコーダーのような優しい音色が特徴です。
(フルート奏者/柴田俊幸さん) 「古楽を通じて、不完全の中の美しさを分かってもらえたら」
柴田さんが仕掛けるのは「たかまつ国際古楽祭」。ベルギーで活躍する一流の古楽奏者を高松に招いて演奏会を行います。2回目の今年は、世界的に活躍する古楽アンサンブル「イル・ガルデリーノ」がやってきます。
(フルート奏者/柴田俊幸さん) 「古楽の演奏家たちが演奏するものって、現代風のベートーベンとか現代風のモーツァルトとかを鑑賞するんじゃなくて、その作曲家が生きていたころの演奏に近いものをコンサートホールで聞ける、特別ですよね」
柴田さんは古楽奏者としての知識を活かし、ベルギーのアントワープ王立音楽院の研究員として、昔の作曲家が手書きで残した譜面を現代の楽譜に書き起こす仕事もしています。
(フルート奏者/柴田俊幸さん) 「どういう風に演奏されていたのかというアカデミックな面での音楽と、今生きている僕達のアーティストとしての古楽というのが、初めて合わさったハイブリッド化した古楽が最近演奏されている。これは、歴史上初めてのことだと思う。そういう意味で面白いと思う」
「たかまつ国際古楽祭」は、4月21日、高松市のサンポートホールで開かれます。