香川県三豊市のアスベスト工場で健康被害を受けたとして、元従業員の遺族が7日、国と会社を相手に損害賠償を求める訴えを高松地方裁判所に起こしました。
原告は神島化学工業の詫間工場に勤めていた男性の妻(83)です。
訴えによりますと、男性は1960年から1985年まで詫間工場に勤務し、退職後に肺がんを発症して亡くなりました。
原告側は、「アスベストによる健康被害を受けたのは国と工場が対策を怠ったためだ」として、国と神島化学工業を相手に、総額2860万円の損害賠償を求めています。
国は、一定の基準を満たした元労働者と訴訟の中で、和解手続きを進めています。今回、提訴を促す通知が国から原告に届いたため、提訴しました。