香川県三豊市の建材会社の工場で「アスベスト」の健康被害を受けたとして、元従業員の遺族が国と会社に損害賠償を求めていた裁判で20日、国との和解が成立しました。
(原告の女性は-) 「主人も喜んでいると思います。じん肺で呼吸困難でえらい思いしたけど」
原告は、神島化学工業の詫間工場に勤めていた男性の妻(83)です。訴えによりますと、男性は1960年から1985年まで詫間工場に勤務し、退職後に肺がんを発症して亡くなりました。アスベストによる健康被害を受けたのは、国と工場が対策を怠ったためだとして、国と会社を相手に総額2860万円の損害賠償を求めていました。
高松地裁で20日、国が約2000万円を原告に支払うことで和解が成立しました。会社との和解はまだ成立していません。