入所者の高齢化が進む中、課題が山積みです。香川県の浜田知事が高松市の国立ハンセン病療養所「大島青松園」を訪問し、施設のあり方などについて入所者と意見を交わしました。
(記者) 「大島青松園は1909年に開所し、今年で110年目を迎えます。これまで、2100人以上の方が亡くなられています」
高松市庵治町の大島に到着した浜田知事は、まず納骨堂を訪れ療養所で亡くなった方々に花を捧げました。また、「七福神」をモチーフにした庵治石の置物を園に贈呈し、「入所者が安心して暮らせるよう、医療や福祉の向上に努めたい」とあいさつしました。 香川県では20年以上前から毎年この時期に、知事が大島青松園を訪問しています。
大島青松園には現在53人が入所し、平均年齢は84歳を超えています。入所者たちは知事との懇談で、高齢化が進む中、園の常勤医師の欠員が続いている現状などを訴えました。 また、島の桟橋は老朽化が進み、護岸堤に直接船をつける今の状態では車いすで生活する入所者には不便だとして、「浮き桟橋」の整備も要望しました。
(大島青松園自治会/森和男 会長) 「療養所のこれからをどうするかということを常に考えていかなくちゃいけないです。私たち『将来構想』と言っているんですけど、将来じゃなくて、差し迫った問題なんですね」