香川県坂出市の神谷神社で4日、国宝の本殿を始め、貴重な収蔵品が一般公開されました。
鎌倉時代初期、1219年に建てられた本殿の建立800年を記念して開かれたものです。
普段は境内の入り口に鍵がかけられ、なかなか間近で見られる機会が少ないため、この日は朝から一目見ようと大勢の人が訪れていました。 当時の建築様式を残した神社としては国内最古と言われ、1955年、国宝に指定されました。
また、国の重要文化財「木造随身立像」も公開されました。 本殿と同じ鎌倉初期の作品で、他には津山市の高野神社に残っているだけという貴重な木像です。
特に、神谷神社の阿吽一対の像は、当時の名工の作とみられ芸術的評価も非常に高いそうです。
これまでにロシアなど3か国で展示されたことはありますが、国の重要文化財に指定された1966年以降は地元でも関係者以外の目に触れたことはほとんどありませんでした。
他にも、この日は獅子舞や尺八の演奏などが行われ、古のロマンを求めて集まった参拝客らでにぎわっていました。
先日、沖縄の首里城が焼失しましたが、神谷神社では毎月、地元消防団が放水銃などを点検しながら防火訓練を行うなどして、地域の宝を大切に守っています。