新型コロナウイルスの影響で各地の花火大会の中止決定が相次いでいます。そんな中、15日に岡山市の花火製造会社が多くの人に元気を届けようとサプライズで花火を打ち上げました。
15日、岡山市の夜空に突如現れた大輪の花。企画したのは岡山県で唯一、花火の製造から打ち上げまでを行っている森上煙火の森上真夢社長です。
森上煙火では、毎年約2万発の花火を製造していますが、全国で花火大会の中止が相次いでいるため4月20日から製造をストップしています。
午後6時半すぎ、打ち上げの準備が進みます。花火師たちが筒の中に一つ一つ、玉を入れていきます。打ち上げ場所は岡山市北区の神道山。人が集まって「3密」状態になるのを避けるため、事前に告知はしませんでした。
(森上煙火/森上真夢 社長) 「今お子さんがストレスをためていたり、医療従事者の方々が最前線で戦ってくれたり先が見えずに苦しまれている方々がいらっしゃるので、そういった方々にちょっとでも元気が届けられるように花火を打ち上げたい」
そして午後7時半。約2分間にわたり、高く、そして大きな花火25発が打ち上げられました。
江戸時代に疫病退散を祈願するため始まったと言われる花火。この日も新型コロナウイルスの収束を願って、岡山市の夜空に希望の光と音を響かせました。
(森上真夢 社長) 「今年自分も花火作っている身ですが、花火見られないかもしれないと思っていたので花火見られてよかったですし、元の生活には戻れないと思うので今すぐにはちょっとでも生活の励みじゃないですけど、希望を持って生活を送ってもらえたらと思います」
森上さんは今後も岡山県内で花火を打ち上げ、市民にエールを送り続けます。