「夏のギモン」と題してPark KSBアプリに寄せられた「夏に関する疑問」についてお伝えしていきます。今回のテーマは夏の風物詩の一つ「花火」です。打ち上げ花火の「1発の価格」や「花火の構造はどうなっているのか」などを花火メーカーに聞きました。
最初の疑問は――。
「なぜ花火は夏にするのか?」(高松市 34歳男性 すばる)
岡山県で唯一花火の製造から打ち上げまでを担う「森上煙火」の森上真夢社長に聞きました。
(森上煙火/森上真夢 社長)
「夕涼みのためとか。始まりは、亡くなった方を弔うため。お盆に送り火、迎え火で始まったのがきっかけっていうふうに……、諸説ありすぎて……」
続いてはお金に関する疑問!
「打ち上げ花火の一発の値段は?」(倉敷市 53歳男性 ウィッシュ)
(森上煙火/森上真夢 社長)
「1発は2000~3000円ぐらい、小さいものであれば。1発だけは上げられないんで人件費だったり、警備員さんが必要だったり、諸々が必要になるんで、2~3000円のものがいっぱい増えるとそれだけの費用が必要になってくるって感じです」
また、打ち上げると直径300mほどになる1尺玉は1発6万円だそうです。
ちなみに、打ち上げ花火は主に2種類に分けられます。その一つ「割物」は、球状に飛び散るように開くのが特徴です。そして、花火玉がくす玉のように二つに割れ、光の軌跡が落ちるように残るものが「ポカ物」といいます。
「花火の構造が知りたい」(高松市 56歳女性 きなこぷりん)
打ち上げられる「花火玉」の中には星と呼ばれるいろんな色の光を出しながら燃える火薬と、割火薬と呼ばれる星を飛ばすための火薬の2種類が詰められています。
(森上煙火/森上真夢 社長)
「導火線から燃えていきながら一番上に到達したときに割火薬に火がついて爆発して、表面上ここしか並んでないんですけど、このお椀に沿うように並べていって。これが(夜空で)開いたらこの形状に出るって感じです」
この星の並び方で上空で開いた時の形が変わるということなんですが、「形」については「どうやって見物人に見えるようにしているの?」という疑問も――。(高松市 44歳男性 3回目の豆苗)
(森上煙火/森上真夢 社長)
「型物花火っていうんですけど、これは表面だけに並べてイラストのような形の花火が夜空で打ち上がる仕組み。これはスイカ、真ん中がハート、スマイルマーク」
実際に打ち上げるとハートやスイカなどの形が浮かび上がります。
一方で――。
(森上煙火/森上真夢 社長)
「玉は回転しながら上空に上がっていくので、どっちに向くか分からないんで、反対にこうなるときもあります。3発とか5発とか連続してあげたら1個はヒット(成功)するんで、それで見てもらってって感じですね」
「花火はどのぐらいの距離で見るのがきれいなの?」(丸亀市 48歳男性 でんすけ)
森上煙火で多く上げる花火は3号玉と呼ばれるものです。これは、100mの高さで直径100mほどになります。
近くで見たくなりますが、森上さんによると、100mから200mぐらい離れた場所で見るのが全体が見えてきれいだということです。