長引く新型コロナ禍の影響で香川県小豆島に県外から訪れる観光客は激減しています。そんな中、島の観光や宿泊施設が島民向けのサービスを始めています。
「ぎゅっ。とれた、とれた」
小豆島町の「国民宿舎小豆島」が管理するスモモ園です。
(記者リポート)
「こちらでは例年、宿泊者を対象にしていたスモモ狩りを、今年は島民が無料で行えます」
この日は、土庄町の大鐸こども園の3歳から5歳児と先生約30人が訪れ、赤く色づいた実を選んで一つずつ手でもぎとっていました。
(園児は―)
「みて~サクランボみたいな形とれた、ほら」
「楽しかった」
Q.何個くらいとれた?
「いっぱい」
「わからん」
「20個くらい」
国民宿舎小豆島では新型コロナの緊急事態宣言や県内での感染拡大を受け、5月中旬から新規の宿泊の受け付けを停止しています。
そんな中でも、仕出し料理の注文などで支えてくれる島の人も多いそうです。
(国民宿舎小豆島/濱中英比呂 総支配人)
「本当にいつも島の皆さんには感謝しておりますので恩返しという意味でも。コロナ禍の中で島外に遊びに行くっていうこともできませんので、少しでも笑顔のお手伝いができれば」
スモモ狩りは、小豆島在住の人なら1袋分、無料で行えます。(密を避けるため土日は予約制)
(記者リポート)
「こちら、土庄港です。フェリー乗り場のすぐ近くではお弁当の出張販売が行われています」
出張販売しているのは土庄町の「島メシ家」です。
妖怪美術館などを展開するMeiPAMが営んでいますが、観光客の減少を受け、5月21日から「世界の島メシ弁当」の販売を始めました。
この日のメニューはオリーブ牛のローストビーフちらし寿司と、台湾のルーロー飯。
島の人に「旅行気分」を味わってもらおうと、他にもハワイのロコモコやマレー半島のカオマンガイなど世界の「島・半島」の料理を日替わりで提供し、近くで働く人やフェリーの利用者から人気を集めています。
(購入した人は―)
「前回買ったときおいしかったんで、いいなと思ってまた」
「世界のお弁当ということで、いろんな所のが食べられるので目先が変わって。いっぱい通って全部食べてみたいなと思ってます」
(MeiPAM/佐藤秀司 代表)
「観光客が来られないぶん、島の人たちと一緒になって何か盛り上げることができればなといろいろ考えてやってます」