瀬戸内海の水質について水産業など地域の実情に応じて管理できるとする法案が国会で可決されました。今後は海域ごとのルール作りが進められます。
6月、衆院本会議で可決したのは瀬戸内海の水質管理の見直しなどを定めた、改正瀬戸内海環境保全特別措置法です。
国はこれまで赤潮などを抑制するため、瀬戸内海に流れ込む工場排水や生活排水に規制を設け、海中の窒素やリンの濃度を低く抑えてきました。
一方で窒素やリンは、魚や貝などの餌となるプランクトンの栄養にもなることから、濃度が低下したことで海の生態系が変化し、特定の水産業などに支障が出ているとの指摘もありました。
今後、岡山、香川など瀬戸内海沿岸の13府県は国と協議の上、海域ごとの実情に応じた水質管理のルール作りを進めていきます。