「ウッドショック」とも言われています。
木材の価格が世界的に高騰していて、岡山県内の工務店や建築木材のメーカーにも影響が出ています。
(記者リポート)
「建築途中のお宅にお邪魔します。柱や間柱などたくさんの木々が使われています。そのなかでも特に梁などに使われる外国産の木々の値段が上がっているということです」
岡山市の工務店、タカ建築が県産のヒノキや輸入木材を組み合わせて造っている木造住宅です。コロナ禍で快適な居住環境を求めるニーズが増えたことで住宅の販売が好調ですが不安も抱えています。
(タカ建築/高元竜太 社長)
「年末にかけて2~3割着工数が減るかもしれない」
建築中のこの家は、強度が必要な梁などに輸入木材を使っています。この輸入木材の値段が今、上昇しています。
農林水産省によると、アメリカ産の松は2020年の同じ時期と比べて約15パーセント値上がりしています。値上がりの理由としては、アメリカの戸建て住宅の需要が高まったことや中国の木材需要が高まったことなどが要因とされています。
タカ建築では、このまま輸入木材の値段が上がり続けると、秋以降には1軒当たり約50万円の値上げをせざるを得ないとしています。
(タカ建築/高元竜太 社長)
「輸入する材料を金額を高く買うことで材料はある程度入ってくるが、結局値上がりにはつながってくる」
真庭市にある銘建工業は、板状の木を接着剤で組み合わせて家の柱などに使う「集成材」の国内トップシェアのメーカーです。
集成材の材料となる木材の約9割を輸入に頼っていますが、既に世界的な「木材争奪戦」の影響が出ています。
(銘建工業 仕入部/中島悠 部長)
「入荷量が安定しないので、入荷する数量が弊社の製造量よりは少ないので、生産調整をしないといけない状況」
木材を確保できないため、現在、生産量を約2割減らしています。
(銘建工業 仕入部/中島悠 部長)
「注文はたくさんいただいているが、それに応えきれていない状況。世界的に木材の需要がひっ迫しているので、なかなかすぐには仕入れ先を変えたり代替で賄うのは難しい状況」