香川県観音寺市が運営していた観音寺港と伊吹島をつなぐ航路が、きょう民営化されました。島民にとって欠かせない航路を守るための決断でした。
「伊吹観音寺航路」は、伊吹島の島民にとって島から出る唯一の交通手段です。
(島民は―)
Q.この船はどんな存在ですか?
「そら一番大事な、死ぬまでの大事な宝物です。病院行ったり、孫とかいるからちょっと用事があったらな。主に病院にだわな」
これまで観音寺市が1日4往復船を運航し、2020年度はのべ8万7000人を運んできました。しかし、航路の維持は年々難しくなっていました。
(観音寺市 伊吹支所/大谷則雄 支所長)
「船長等の急な離職等により、なかなか船員の確保が難しい状況でありましたので、そういったことも大変苦慮しておりました」
島民にとって欠かせない航路を守ろうと、観音寺市は民営化を検討。「プロポーザル方式」での選考などを経て、貨物輸送などを行う「真鍋海運」が事業者に選ばれました。
(真鍋海運/真鍋公生 社長)
「伊吹島が私の生まれた島でもありまして、やはり生まれたところに何か貢献できればと思いまして、応募しました」
民営化に合わせて、これまで1日4往復だった便数は、1日5往復に増えました。片道600円ですが、伊吹島の島民は半額で利用できます。
(島民は―)
「ずっと4便ですごい不便じゃないかなと思っていたので、今回1便増えたということで良かったなとは思っています」
(観音寺市伊吹支所/大谷則雄 支所長)
「今まで通り、安全にかつ安定的な航路運営をしていただきたいと考えております」
(真鍋海運/真鍋公生 社長)
「使いやすい船として、交通手段として成り立っていくようにやっていきたいと思います」