香川県坂出市では4年前から、プラスチックなどのパーツを組み合わせて戦国時代の甲冑(かっちゅう)を作る講座が開かれています。2021年は新型コロナによって講座が遅れるなどしましたが、新しい甲冑作りの動きも始まっています。
2018年から毎年開かれている「甲冑講座」
坂出市では2018年から毎年「甲冑講座」が開かれています。いつもは5月に始まっていましたが、2021年は新型コロナの影響で1カ月遅れで始まりました。
4回目となる今回は大阪や広島なども含めて40人近くが受講しましたが、8月から9月にかけて香川県でも新型コロナの感染が広がり、講座はしばらく開くことができませんでした。
ようやく再開できたのは10月。講座を開けない期間が続いたため、予定を組み直さなければならなくなりました。スタッフと受講生が話し合った結果、作業が遅れている分は自宅でそれぞれが進めることになりました。
受講生が作った甲冑をお披露目
11月、瀬戸大橋記念公園で開かれた「さかいでセンゴク歴史絵巻」。このイベントは受講生の甲冑をお披露目するとともに、戦国時代の終わりに讃岐を治め坂出市にもゆかりの深い武将、仙石秀久を顕彰しようと2019年に始まりました。
それぞれが作った甲冑を身にまとった受講生たちは、音楽に合わせて合戦をイメージしたダンスを披露しました。
(甲冑講座の受講生は―)
「(Q.踊りはどうでしたか?)割とできました」
「自分の中では完璧」
全国的にも珍しい甲冑姿の松明行列
日が落ちて、最後に行われるのが「松明(たいまつ)武者行列」です。甲冑姿の松明行列は全国的にも珍しいそうです。
(坂出市教育委員会/片山美江さん)
「受講生の皆様が自分たちで意見を出して下さって自分たちのイベントなんだっていう、その思いできょう仕上げて下さったなと思います」
高校生が「大鎧」作りに挑戦
「甲冑づくりの輪」は少しずつ広がりをみせています。
(十河勲さん)
「ボランティアガイド今もやってると思うんですけど、コスプレしてガイドみたいな」
12月に高松市の高松北高校で行われていたのは、源平合戦のころに使われた「大鎧」を作るための打ち合わせです。
高松北高校は地元特産の庵治石をPRする「むれ源平石あかりロード」の目玉企画の一つとしてこの「大鎧」を披露しようと計画しています。アドバイスするのは坂出市の「甲冑講座」で指導を続けてきた十河勲さんです。
(十河勲さん)
「新しい大鎧を作るための仲間を集めて、新しい甲冑講座を始めるということになります。かなり形も違いますし工程も違うので非常に難しい甲冑になると思うんですけど、それを比較的短い時間でより容易に作っていただけるようになるべく工夫しながらキット化を図っています」
2022年9月の本番に向けて、試行錯誤は続きます。
高松北高校では2月12日にかぶとの制作の他、源平合戦の史跡を巡るツアーを琴参観光とタッグを組んで行う予定です。興味のある方は琴参観光に問い合わせて下さい。(電話番号:0877-24-3131)