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野生のカラスが電柱から「おはよう」 児童もびっくり 岡山・倉敷市

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 岡山県倉敷市の小学校では「おはよう」と鳴くカラスが見られると、子どもたちや地域の人たちの間で話題になっているんです。在間隆真アナウンサーがその話題のカラスに会いに行ってきました。

(在間隆真リポート)
「おはよう、おはよう、おはようございます。きょうは、今みたいに『おはよう』と鳴くカラスに会いに倉敷市の薗小学校に来ました。まずは、カラスを最初に見つけたという校務員さんに話を聞いてきます」

 在間アナがまず訪ねたのは、倉敷市の薗小学校の校務員・小池康文さんです。

在間アナ「本当にいるんですか?」
小池さん「はい、いました。実は動画を撮ったんです」

 小池さんが撮影した動画に映っているのはハシブトガラス。よ~く聞くと――。

(カラス)
「おはようおはようおはよう」
在間アナ「本当に言っていますね!」

 小池さんが最初にこのカラスを見たのは先月15日。学校の裏庭の木にとまって「おはよう」と鳴いているのを、子どもたちと一緒に見たそうです。その2日後にも、校庭近くの電柱にいたカラスが「おはよう」と鳴いていたため撮影したということです。

 小池さんと一緒にカラスの鳴き声を聞いた子どもたちにも話を聞きました。

在間アナ「最初に聞いたときはどうだった?」
児童「すごくびっくりして『なんで鳴くんだろう』って思いました」
児童「最初は誰かがまねしているのかなと思いました」
在間アナ「どうしてカラスが『おはよう』って鳴いたと思う?」
児童「私たちのあいさつをまねしたと思います」

 子どもたちが話すように薗小学校では、始業前に各クラスの「挨拶隊」が教室や職員室を回って元気な声であいさつをしているんです。

在間アナ「みんなみたいに、あいさつしたらカラスに会えますかね?」
児童「たまにしかいない」
児童「毎日来たらいつか会えるのではないでしょうか」

 とはいえ、やはり在間アナもカラスに会いたい! ということで、みんなと一緒に校門に並んで元気に挨拶してきました。その後も校庭を探したのですが……、「おはよう」と鳴くカラスには会えませんでした。

カラスは本当に人の言葉をまねするの?

 カラスの生態に詳しい東京大学総合研究博物館の松原始さんに聞きました。

(東京大学総合研究博物館/松原始 特任准教授)
「ハシブトガラスの音声を研究したデータでは少なくとも30種類くらいには分類できるはず。『アウアウ』というような声はちょいちょい聞くんです。元々ハシブトガラスが持っている音声なのではないか」

 しかし、松原さんはこうも続けました。

(東京大学総合研究博物館/松原始 特任准教授)
「木の下で将棋を指している人たちがいて、そこにいつも来るカラスが『待った』という言葉を覚えたというエピソードは読んだことがあります。特に飼育されているカラスは、人の言葉を覚えて喋るというのはごく普通にあります」

 2021年12月、薗小学校は学校だよりで「おはよう」と鳴くカラスについて取り上げ、「子どもたちの元気な『おはよう』の声を聞き、覚えたのではないか」とつづりました。

(倉敷市立薗小学校/髙津智子 校長)
「子どもたちもその声を聞きまして喜んでいますので、あいさつの声で心が温かくなりますし、コロナの中ですけれども声が響く、目と目を合わせてあいさつができるというのは良いかなと思っています」

 子どもたちの元気なあいさつに誘われて、再び、カラスも薗小学校に戻ってくるかもしれません。

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