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与謝蕪村が描いた“幻のふすま絵”を複製へ 香川・丸亀市「妙法寺」

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 「菜の花や 月は東に 日は西に」などの俳句で知られ、画家としての顔も持つ与謝蕪村。香川県丸亀市の寺には与謝蕪村の作品が数点残されています。その中でも「幻の作品」といわれるふすま絵の複製作業が進められていますが、新たな発見によってこの取り組みが大きく前進しました。

 2020年11月、丸亀市にある妙法寺の本堂に持ち込まれたのは、縦2メートルほどの大きなふすま絵。江戸時代の中頃に俳人として、また画家として活躍した与謝蕪村が妙法寺に滞在中描いた「寒山拾得図(かんざんじっとくず)」です。

(妙法寺/大岡真祥 住職)
「寒山拾得図のふすま絵は正面に4枚入る想定でこの本堂も建てられております。ただ、その4枚が一堂に入った状態であったというのは私も聞いたことございませんし、私の先代に聞いてもそれは無かったということでございます」

 寒山拾得図をはじめ、寺に残る蕪村の作品6点は全て国の重要文化財に指定されています。しかし、「寒山拾得図」は50年以上前に一部が破られたり、落書きされたりする被害にあいました。

 それでも妙法寺は寒山拾得図を多くの人に見てもらいたいと、画像をもとに複製品を作ることにしました。ただし、ふすま絵自体が完全な状態ではないため、当初は一部が欠けた状態で複製される予定でした。

 ところが……。

(妙法寺/大岡真祥 住職)
「東京文化財研究所さんの方に、どうやら事故前の寒山拾得図の写真が残っていると、現存するというようなご連絡をいただきまして」

 東京文化財研究所に残されていたのが1959年に撮影されたモノクロ写真です。寒山の顔の部分がはっきりとわかります。

(妙法寺/大岡真祥 住職)
「本当に私といたしましては世紀の大発見ではないかというようなぐらいの気持ちで、大変びっくりしてそのお手紙を拝見いたしました」

 このモノクロ写真の発見によって寒山拾得図は東京文化財研究所と妙法寺が共同で「完全な状態での複製」を目指すことになりました。

 2021年8月には研究所の職員が妙法寺へ調査に訪れ、改めて「寒山拾得図」など蕪村の作品を撮影しました。また2022年1月には、研究所でふすま絵を作る建具師がふすまのサイズなどを測りました。

 2020年に撮影した高画質の写真データも使いながら、2022年11月ごろには複製された「寒山拾得図」が本堂に納められる予定です。

(妙法寺/大岡真祥 住職)
「本堂にお参りいただいたら当然ご本尊様に手を合わせていただくんだと思いますけれども、併せて寒山さんと拾得さんというある意味ワンペアの禅画のよく題材にもなった、そういったエピソードなんかもご紹介しながらご案内できるんではないかと思っております」

 妙法寺では寒山拾得図の複製にかかる費用について現在、寄付を受け付けています。(問い合わせ:妙法寺 0877-22-7881)



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