さまざまな事情で学び直しを必要とする人たちにボランティアが勉強を教える「自主夜間中学校」。これまで土曜日だけ教室を開いていた岡山市の自主夜間中学校がより多くのニーズに応えようと、平日にも授業を始めました。
岡山市北区・表町商店街にある岡山自主夜間中学校。今まで土曜日の夜だけだった授業が5月から週2回に増え、水曜日にも行われています。1日は、20人ほどの生徒が出席しました。
(岡山自主夜間中学校/城之内庸仁 代表)
「まず一つは生徒さんができる限り勉強したいという思いにどうしても応えたかったというところです。また、土曜日に仕事があるという生徒さんも複数おられまして、『平日もあるから来られる時には来てね』とかそういう声掛けもできるようになりました」
岡山自主夜間中学校では、3月まで会議室などを借りていましたが、4月に常設の教室を構えたことで、平日の授業も可能になりました。
生徒の年齢は10代から80代までと幅広く、仕事や学校、家庭の事情など、学び直しの理由もさまざまです。
(岡山自主夜間中学校 生徒/岡﨑拓磨さん)
「自分は今19歳なんですけど、まだ通信の高校に行っていて、勉強ができづらい、覚えづらいというのがあって」
いじめで高校を中退した、岡﨑拓磨さん(19)。現在、アルバイトをしながら通信制の高校で学んでいます。
6月1日は仕事を終えて2時間目からの出席。中学2年生の英語を学びました。
(岡山自主夜間中学校 生徒/岡﨑拓磨さん)
「(土曜日は)仕事が忙しかったりするので来られなくて。『仕事が終わった、よし行こう』と思ったら終わってたというのがあるので、平日だったら来やすくていいなと思います」
岡﨑さん「勉強できなかった自分が悪いのかな」
先生「自分を責めてしまうんやな」
岡﨑さん「でも頑張らんとな、という感じ。『大学に行きたい』『学びたい』という気持ちがあるから」
岡山自主夜間中学校では、来週から、土曜日と水曜日に加え、月曜日にも授業を行う予定です。(月・水 午後6時30分~8時55分、土 午後5時30分~8時15分)
「学び直したい」という気持ちに寄り添い、明かりを灯し続けています。
ボランティアが無償で授業を行う岡山自主夜間中学校では、6月8日からクラウドファンディングで運営資金などの協力を呼び掛けたいとしています。