中華料理のデザートなどでおなじみのライチですが、実は99%を輸入に頼っています。そうした中、国産ライチの栽培に取り組んでいる高松市の研究所がさらなる生産性の向上に成功しました。
四国電力グループの四国総合研究所は、香川大学と協力して「ライチ」の栽培の研究を行っています。
2年前に初めて実がなりましたが、収穫期間が1ヵ月と短いことが課題でした。
これまでの栽培方法では6月下旬はまだ実が青いのですが……
(山下佳乃リポート)
「こちらのハウスのライチは真っ赤に熟れています。今が食べ頃です」
このたび収穫期間を1カ月ほど長くすることに成功しました。
(四国総合研究所 アグリバイオグループ長/工藤りかさん)
「今、日本で国産のライチというのが1%くらいの市場です。非常に希少価値が高いので、その希少性あるライチを安定して栽培する技術を開発するということで取り組みました」
摘みたてのライチを……
(山下佳乃リポート)
「いただきます! 水分がすっごくてジューシーです。本当に水分がたっぷりで驚きました。みずみずしい中にも、ライチのほんのりとした甘さを感じます」
収穫期間を長くするためにはライチの原産国、中国南部などの環境に近づける必要があります。
そこで農業の電化を進め、ICT技術を活用した「スマート農業」によって温度や湿度、光などを調節しました。
また、病気にかかりにくくするため、LEDライトを設置しました。
四国総合研究所では、引き続きライチ栽培システムの改良を重ねて、今後、農業ビジネスに興味がある企業などに栽培方法を指導したいとしています。
また、今回収穫したライチは、高松市の飲食店で試験的に提供するそうです。
(四国総合研究所 アグリバイオグループ長/工藤りかさん)
「私たちが研究した知見や技術を使って、ライチを地域で栽培してもらって、地域の活性化につなげていきたいと思っています」