香川大会で注目のスラッガーを紹介します。高松商業、浅野翔吾選手は大車輪の活躍を見せた2021年の夏からさらに進化を遂げています。
2021年の夏、香川大会を制した高松商。つわものがそろう強豪校の打撃練習で、ひときわ遠くへ打球を運んでいるのは、高松商の主砲・浅野翔吾。2021年の夏、その打撃力と勝負強さで、チームを甲子園へと導きました。
そして、この夏もいきなり真価を見せつけ、先頭打者ホームラン。高校通算62本目のホームランでチームの好発進に貢献しました。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「ボールが飛んでくると反射的に体が動いてしまうので、努力とかそういうのじゃなくて、野性的な方なのかなと思います」
その実力でチームをまとめてほしいと、浅野は新チームのキャプテンを任されました。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「自分だけじゃなくてチームが勝つことが優先になると思うので、自分の結果にとらわれずにチームの事を優先してやりたい」
夏へ勢いをつけたい2022年春の香川大会決勝。浅野は太ももを傷め、ベンチから試合を見守りました。
高松商は9回に11点のビハインドと絶望的な状況。そんな中でも浅野は、スタジアムに響く大声で「最後までしっかりいこう!」「いくよ!最後まで!」と仲間を鼓舞し続けました。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「去年は先輩がいて、頼ってしまってあまり声を出さずに自分のプレーだけだった。一番元気と声は出していきたい」
また、キャプテン任命のほかにも浅野に大きな刺激を与えた出来事がありました。
長尾健司監督が選手たちに見せているのは、2021年12月に高松商へ特別指導に訪れた、元メジャーリーガー・イチローさんから譲り受けたバット。
浅野は、イチローさんとキャッチボールをしたり、打撃の指導を受けたりしました。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「1番生かしているのはバッティングの面で、全力の中で形をつくるっていうのを教えていただいて、今までは疲れたら手を抜いて楽な方向にいってたんですけど、疲れてから、また全力で振るように心がけています」
そして、その打撃力はさらに進化を遂げようとしています。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「83センチのバット使って打ってたんですけど、軽いので上半身だけの力で打ってしまうってことで、86センチのバットを使って下半身を使わないと振れないように」
一般的に高校球児が使うバットは83センチから84センチ。しかし、その長さだと浅野にとっては軽く腕の力だけで振れてしまうため、全身を使わないと振れない86センチのバットを特別に発注しました。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「まだ83センチに比べて全然振れてないと思うので、これから夏に向けて下半身を鍛えて振っていきたい」
2021年、25年ぶりの1勝をつかんだ夢の舞台へ再び……。そして、さらに上の景色を目指します。
(高松商/浅野翔吾 主将[3年])
「香川県大会で優勝することだけじゃなくて、優勝して甲子園でベスト8を目標にしていきたい」