おじいちゃんが孫のために育てたのは、「宙に浮かぶスイカ」です。
(記者リポート)
「不思議な空間です。スイカが宙に浮かんでいるみたいです」
「宙に浮かぶスイカ」があるのは、岡山県和気町の竹内敬一さん(71)の畑です。
竹内さんは長年スイカやカボチャなどを作ってきました。イノシシなどの被害を防ぐために2022年に初めて挑戦したのがスイカを宙につるして育てる空中栽培です。
(竹内敬一さん)
「害獣、イノシシ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ。出てきて夜の内に食べてしまうんですよ、作った物を」
竹内さんが作ったスイカの栽培用のアーチ。長さは10メートルです。そこにツタをはわせて4種類の小玉スイカを育てています。現在、約50個の実がなっていて、実が落ちないように一つ一つネットでつるしています。
空中栽培は地面と接する部分が白くならず、きれいな緑色になるメリットもあるそうです。
記者「見事なスイカがなっています。初めてつるして作られたということですが、出来栄えはどうですか」
竹内さん「まぁ自分の中では上出来だと思っています」
記者「もうそろそろ食べ頃ですか?」
竹内さん「巻きづるが枯れた頃、小さい葉っぱが枯れた頃を見定めて収穫しようと思います。これからが食べ頃を迎えます」
育てているスイカは家で食べるためのもの。特にスイカが大好きな「孫のため」です。
(竹内敬一さん)
「害獣からスイカを守って、孫にいっぱい食べさせようと思ったから」
夏休みになり、20日はその孫がやって来ました。おじいちゃんのスイカを食べるのを楽しみにしていました。
さっそく収穫して、いただきます!
記者「おじいちゃんが育てたスイカの味はどうですか?」
孫の優衣さん「おいしい」
竹内さんはスイカのほかにもカボチャの空中栽培などにチャレンジしています。
記者「竹内さんにとって野菜作りとはなんですか?」
竹内さん「孫に食べてもらって、『うれしいな、おいしいな』と言ってもらうのが最高の喜びです。本当にそうですね」