8月4日、岡山市では4日連続、高松市では7日連続で猛暑日となりました。この「暑さ」で農作物や畜産に影響が出ていて、生産者からは「限度をこえている」と悲鳴が上がっています。
岡山市北区御津草生でナスを栽培している成広正孝さん(73)。成広さんは3.5aの畑で年間約4tのナスを出荷しています。このナス畑に2022年はある異変が起きています。
(記者リポート)
「こちらのナスの枝に普段は4、5輪の花が咲くということですが、数えても1輪だけです」
成広さんによりますと、7月中旬の天候不順やその後の猛暑で花の数が少なく、現在の収穫量は例年の同じ時期の7割だということです。
さらにこんな影響も――。
(御津茄子部会/成広正孝 副部会長)
「これらが日焼けですよ。30度ぐらいまでならいいが、35度を過ぎるとかなりの率で出てくる」
成広さんの畑では、7月下旬から日焼けしたナスが出ているといいます。味への影響はほとんどないそうですが、卸値は2割ほど安くなってしまいます。
(御津茄子部会/成広正孝 副部会長)
「今がもう限度いっぱい、限度ちょっと過ぎた程度。自然相手だから、ナスも頑張ってもらって」
猛暑の影響は牛にも出ています。
(酪農家/三宅安史さん)
「(計器の)こっちに右に赤いところに振れるとだんだん不快指数が高くなってくる」
倉敷市玉島陶の酪農家三宅安史さん(64)です。三宅さんは約40頭の乳牛を飼育しています。
7月上旬以降、猛暑で牛が夏バテし牛乳の搾乳量が減っています。40頭合わせて一日に約1200lで、普段より300lも少なくなっています。
三宅さんは暑さ対策として、5年前、屋根に太陽の熱を遮る塗料を塗ったり、3年前にはミストを出す機械を設置したりしています。
(酪農家/三宅安史さん)
「これ以上暑くなるとこれ以上の対策は今のところ打つ手がない」