食材の高騰により飲食店の経営者も頭を痛めています。仕入れ先との価格交渉も難しく「どうしようもない」との声も出ています。
岡山市北区の奉還町商店街にある1953年創業のたこ焼き店「たこ福」。ふわふわした食感が親しまれている老舗店も、材料の高騰に頭を痛めています。
(たこ福/中村幸子さん)
「小麦粉も値上がりしますけれど、一番はタコが高いんです。2021年は3回上がりました。タコが一番高い、私の方では。(他の具材に)変えるわけにいかないので…」
この他、油など多くの材料の価格が高騰し、たこ福は2022年4月に15個入り650円のたこ焼きを30円値上げしたそうです。
(たこ福/中村幸子さん)
「(値段について)あんまり言われる方はおられませんですね。大変なのは分かって下さっているみたいです」
同じ奉還町にある中華そば店「冨士屋」。1950年創業、豚骨ベース・しょうゆ味の中華そばを長年作っています。
人気商品の「チャーシューめん」。この店では1日あたり30キロから50キロのチャーシューを作っていますが、豚肉の価格が高騰し、頭を痛めているということです。
(冨士屋/末本和生 社長)
「(仕入れ先と)初めは交渉しますけど、最終的にはどうしようもない。じゃあよそで買って下さいと言われたらお終いなんで。常に市場の、他の業者さんの値段も調べているんですよ正直。それでもどこでも高いですね」
他にもスープのうま味を出すのに欠かせないラードの値上がりも大きく、「冨士屋」では6月1日全ての麺類を一律50円値上げしたということです。
(冨士屋/末本和生 社長)
「(価格高騰の)影響が大きく苦しいながらも、値上げに踏み切らせていただいたということろですね。ずっと値上げし続けるわけにもいきませんので、食品ロスも含めた無駄とか、使わない電気を消すとか、細かいことの積み重ねでできるだけ自社努力で頑張っていこうとは思っていますけど、今後も、正直分からないことが大きいですね」