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大島で瀬戸芸・夏会期がスタート ハンセン病の記憶伝える新作含む12の作品が公開 香川

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 国立ハンセン病療養所がある高松市の大島で15日、瀬戸内国際芸術祭の夏会期がスタートしました。

(記者リポート)
「大島と高松港を結ぶ船は、入所者用の席と、来場者用の席が分けられていて、一度に船に乗れる来場者は、50人までです」

 高松港から船で30分、瀬戸芸の会場となっている大島です。島全体が国立ハンセン病療養所となっていて、現在、39人の入所者が生活しています。平均年齢は85.9歳です。

 新型コロナの感染リスクに配慮して、大島の夏会期は、他の島より10日遅れのスタートとなりました。

 15日から新作を含む12の作品が公開されています。

 かつて使われていた温室に入所者が残した「声」を集めた新作「声の楔」(やさしい美術プロジェクト)。カセットテープには、入所者で歌人の斎木創さんが、ハンセン病の後遺症でかすれる声をふり絞りながら詠んだ歌がおさめられています。

(やさしい美術プロジェクト/高橋伸行さん)
「それが、読めるか読めないかではなく分かる分からないではなくて、そこに立ち会って、じっと耳をすます。そこに何かがあるのではないかと思うんです。きっとそこが声の強さであり、分からなさであり、豊かさだと僕は思っています」

 2019年の瀬戸芸で大島の遊歩道を復活させた作品「リングワンデルング」は、新たに海へと続く道が設置されました。

(来場者は―)
「(ハンセン病の)昔の話があって、アートを通して感じることができたのは、すごくいい経験になった」

 瀬戸芸の夏会期は9月4日まで、大島では、ハンセン病の歴史を知るガイドツアーも行われています。

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