強い台風11号が6日にも中四国地方にもっとも近づきます。岡山県では、海沿いや畑で対策に追われていました。
倉敷市玉島黒崎の黒崎連島漁業協同組合では、洪水などの時に堤防の役目を果たす「陸こう」が正しく動くか点検しました。
倉敷市によりますと、2004年の台風による高潮で小原漁港一帯が浸水。2010年に陸こうを設置しました。それ以降、高潮などが予想される時には漁協の組合員で陸こうを閉めるようにしているということです。
(黒崎連島漁業協同組合/岡部忠誠 理事)
「潮が高くなったら夜中でも見張るなどして行動している」
(記者リポート)
「岡山市北区のナス畑です。風の被害を防ぐ植物を植えていますが、こちらが倒れないように新たな対策をしています」
岡山市北区御津草生でナスを栽培している成広正孝さん(73)です。ナスは風に弱いためナス畑を囲むようにソルガムというイネ科の植物を植えて風を防いでいます。これまでにも台風でソルガムが倒れたことがあることから、支柱にくくり付けるなどして台風対策をしていました。
(ナス農家/成広正孝さん)
「ナスに傷が付くのが致命傷。今の天気予報通り少し逃げてくれたら幸い」
台風11号は現在九州の西の海上にあり、強い勢力で北北東に進んでいます。香川では大雨に注意を、台風に近い岡山県では風と波に警戒が必要です。
香川には6日朝から昼前にかけて、岡山には6日昼前に最接近する見込みです。今夜から風が強まり6日未明には強風域に入るでしょう。岡山・香川の海上で最大瞬間風速30メートルの風が予想されています。
強風により交通機関にも影響が出そうです。JR西日本によりますと山陽新幹線は6日の始発から午後4時ごろまで広島~博多間の運転を取り止めます。また、新大阪~広島間は減便する予定です。
JR瀬戸大橋線は昼過ぎから夕方にかけて、列車に遅れや運転の見合わせなどが発生する可能性があるとしています。こまめに最新情報を確認してください。