高松市に「カメムシ」が大好きな小学生の女の子がいます。その好奇心が認められ、カメムシに関するイベントにも招かれました。小さなカメムシ博士は、カメムシの生態を調べるために新たな研究にも取り組んでいます。
(イベントでの紹介)
「香川のカメムシ博士の田村茉織さんです」
(田村茉織さん)
「カメムシだったら、面白い行動していると、面白いなぁとか、可愛いなぁとか思ったりする」
カメムシの専門家や絵本作家らを招いて8日に開かれたカメムシ愛を語るイベント。そこに「カメムシ博士」として招待されたのが、高松市の小学校に通う田村茉織さん、10歳です。
KSBが最初に茉織さんを取材したのは2022年3月でした。
記者「このクラスで1番虫に詳しいのは誰?」
みんな「まおちゃん!」
記者「犬とカメムシどっちが可愛い?」
茉織さん「んーカメムシ」
学校でカメムシ博士として知られるようになったのは、小学3年生の時に四国ではまだ確認されていない外来種の「マツヘリカメムシ」を見つけたことがきっかけ。この発見は専門誌にも掲載されました。
そのほかにも、見つけたカメムシを標本にして大きさや特徴を書いたレポートもまとめています。2022年3月の時点でその数、17種類。
(田村茉織さん)
Q.カメムシのどういうところがいいの?
「いろんな色があって、きれいなカメムシもいるから」
あれから約1年……茉織さんの研究は止まりませんでした。
記者「前から増えた?」
茉織さん「だいたい41ぐらい」
記者「え! 倍くらいになってる」
茉織さん「あ、これは失敗。バラバラのやつもある、これ」
記者「それカメムシ? 元」
茉織さん「うん、元。こういうふうに挟んでたらバラバラになって」
標本のやり方も変えました。以前は袋に入れていましたが、アクリル樹脂で固めて保存するようにしました。
(田村茉織さん)
「きれいに保てるし、簡単に触れるからいいと思って」
すると新たな発見も……。
(田村茉織さん)
「ちょっとこっちでこぼこしてるけど、しっかり乾かしたやつで、これは消毒してから表面が少し乾いたくらいでいれた。最初はどっちとも青だったけど、しばらくしたらこっちだけ緑になった」
これはどちらも「ナナホシキンカメムシ」。生きているときは緑色ですが、死んで水分が失われると青色に変わります。
茉織さんが片方のカメムシを完全に乾く前に標本にしたところ、緑色の状態で保存することに成功しました。
そして、飼育している4匹の「ナナホシキンカメムシ」で新たな研究を始めました。
(田村茉織さん)
「卵から子どもがかえって増えるのかなっていう挑戦」
できるだけ飼育ケースの中を生息している環境に近付けて「繁殖」を試みています。
茉織さんが学校へ行っている時に、カメムシが交尾しているのをお母さんが何度か確認したそうですが、まだ「卵」は産んでいません。
(田村茉織さん)
「なんか寒暖差ここあんまりないから、寒暖差つけたらいいのかな。卵産む時期が温度で分かって卵産むのかな」
カメムシへの生態を探る好奇心は止まらないようです。
最後に好きな生き物ランキングを聞きました。
(田村茉織さん)
「3位はカマキリ。2位がカメムシ。1位がトカゲ」