マスク着用など私たちの生活はどう変わるのでしょうか。政府は13日以降は「マスクの着用を個人の判断に委ねる」としています。これまでさまざまな感染症対策をとってきた飲食店の店内も、13日以降は少し様子が変わりそうです。
対応に苦悩する飲食店 マスク着用どうなる?
創業39年、岡山市のうどん店「たぬき屋」です。コシがあり、もっちりとした食感の麺が人気です。
(松木梨菜リポート)
「現在、お店には食べるとき以外はマスクの着用をお願いしていたり、テーブルには飛沫が飛ばないようにパーティションが設置されたりしています」
そんな中、「たぬき屋」は政府の方針を受けて、来週から運用を一部変更します。
(セルフうどん たぬき屋/宮崎大輔 店主)
「お客様には、その(13日)時点でマスクの着用のお願いはしないことにします。ご自由にしていただきます」
一方、スタッフはこれまで通りマスクを着用するとしています。
また、コロナ禍で控えていた「相席」も――。
(セルフうどん たぬき屋/宮崎大輔 店主)
「相席はなしで様子見ます。マスク外す派と外さない派が一緒に相席になるのも避けたいので。用心深くやっときます」
店がこうした対応を決めまでには葛藤もあったようです。
(セルフうどん たぬき屋/宮崎大輔 店主)
「それ(政府の方針)にのっとってやっていくしかないですよね。できるだけ僕らとしてはお客さんを減らしたくないので。あの店は外している人が多いから行きたくないってなることが心配です。世の中に合わせてってなりますよね。気持ちよく食べていただきたい、その一心です」
こちらのカフェ「白十字 一番街店」でもお客さんのマスクの着用は「個人の判断」としますが、残す対策もあります。
(白十字 販売企画部/福家七美さん)
「パーティションを付けさせていただいてたり、間隔を空けて座っていただくようにはしてるんですけれども、お話とか集う場面がありますので、(パーティションを)設置した状態でお客様が安心してご利用いただけるようにお迎えしたいと思っています」
こちらでもスタッフは着用を続けます。
(白十字 販売企画部/福家七美さん)
「ご不安な方もまだいらっしゃると思いますので。安心して店舗をご利用いただければ幸いでございます」
飲食店以外の業界の対応は?
飲食店以外の業界の対応をみていきます。まずは映画館です。全国の映画館などで連合会は政府の方針を受けてガイドラインを改定。13日からは映画館の中でもマスクの着用は「個人の判断」となります。
続いて、ライブ会場です。観客に対して「公演中の歌唱や歓声はマスクを着用した上で楽しむよう周知する」としていて、こちらは公演中のマスク着用を呼び掛けています。
このように、基本的に個人の判断としながらも、業界によって着用を求めるケースもあります。
一方、政府や県が「着用を推奨するケース」もあります。
例えば、医療機関を受診する際や高齢者施設を訪問する場合。また、本人に症状があるか、同居家族に感染者がいる場合です。これらはその場所に重症化リスクが高い人がいたり感染者がいたりすることがマスク着用の理由です。
移動シーンではどうすれば? 政府「混雑時は着用を推奨」
一方、政府や県が着用を推奨するケースの中には判断に迷うものもあります。それが通勤ラッシュなど「混雑した電車やバスに乗る時」です。
岡山市や赤磐市などで路線バスを運行する「宇野自動車」です。
(松木梨菜リポート)
「朝のラッシュ時はこの通路が人でいっぱいになることもあるということです」
(宇野自動車/大月朋子さん)
「朝の7時台・通勤通学の時間帯、あと夕方、どうしても混雑しますね。車内が密室になりますので、大声での会話をお控えいただいたり、混雑時に各自のご判断でマスクを着けていただけたらなと」
宇野自動車では車内が混雑していても、一律にマスク着用を求めることはしません。そのうえで、基本的な感染対策として消毒や換気などは続ける方針です。
(宇野自動車/大月朋子さん)
「安心して乗っていただけるように、バス会社としてできる努力はしたいと思っています
また、JR四国とJR西日本は3月13日以降、混雑する時間帯も含めてマスク着用は呼び掛けず、個人の判断とする方針です。