オオカナダモという植物が増えすぎて、各地で問題になっています。岡山大学などが備前市の池で取り除く実験を行っていますが、その成果は?
特別史跡旧閑谷学校の「ハン池」という池。2017年ごろからオオカナダモが増えすぎて、問題になっています。
岡山大学によると、オオカナダモは、繁殖力が非常に高く、水面を覆うように増えていきます。
オオカナダモが増えすぎると、大雨が降った際、排水管を詰まらせて水をあふれさせる原因になることから、世界中で問題になっています。
そのため、旧閑谷学校顕彰保存会では、オオカナダモを繰り返し取り除いてきましたが、多くの費用がかかる点や、繁殖力が高くすぐに元通りになってしまうことから、頭を悩ませていました。
そこで2022年3月、岡山大学と共同でハン池に遮光ネットを設置しました。
日光をさえぎることでオオカナダモの光合成を抑え、成長を遅らせるのが目的です。果たしてうまくいったのでしょうか?
(岡山大学 農学部/中嶋佳貴 准教授)
「大繁茂していたものが(遮光ネットにより)再生を抑制して、見るからになくなっている状態ではあるので、第一段階はクリアしたというふうに思っています」
ネットを設置した場所ではオオカナダモが増えにくくなるなど、一定の効果があったということです。
今回の実験成功を受けて岡山大学などは今後、岡山県の川などにも遮光ネットを設置する予定です。