2023年度、岡山県は特別支援学校を除く県立学校でデジタル採点システムを導入しました。先行導入した学校では採点時間が大幅カットされたということです。
倉敷市の県立玉島高校で2年生の国語を教える難波周子教諭は、6クラス、231人分のテストを採点しています。
県立玉島高校は、人工知能「AI」がテストの採点を手伝う「デジタル採点システム」を2021年度に先行導入しました。
(県立玉島高校/難波周子 教諭)
「画期的だなというのが第一印象でした。自動採点システムによってミスがかなり減らせるんじゃないかなと思って。生徒にとっても私たち教員にとっても負担は減っているんじゃないかなと思います」
「デジタル採点システム」では、生徒はこれまで通り「紙」で解答し、その解答用紙をデータとして取り込みます。
選択問題の場合、採点したい問題をクリックすると、AIが自動で「〇」や「×」を付けてくれます。
記述式の問題は先生が採点します。この時、複数の生徒の回答を並べて、見比べながら採点することができます。
(県立玉島高校/難波周子 教諭)
「部分点を付けるときに3点の生徒と4点の生徒を比較をして、『この子は4点だな』『この解答だと3点になってしまうな』ってことがすぐにできるようになったので『より正確な採点基準』で採点できていると思います」
県立玉島高校が行った教員へのアンケートでは、これまでの定期考査では、採点に平均7.8時間かかっていましたが、「デジタル採点システム」では4.2時間に短縮できたということです。
この結果を受け、岡山県教育委員会は特別支援学校を除く全ての県立学校で2023年度からデジタル採点システムを導入することを決定。導入や運営の費用として957万円の予算を付けました。
(県立玉島高校/難波周子 教諭)
「採点のスピードだったりとか、小計の計算をしなくてもいいので、そういうところでは勤務時間は減っているんじゃないかなと思います。記述力を伸ばしていきたいので記述の問題を入れて、しっかり正確に採点をしていけるように生かしていければ」