Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回はこれからが旬の「夏の野菜」についてです。
「季節によって栄養価は違いますか?」(岡山市 はるる 60歳)
質問に答えてくれるのは、高松市で料理教室を開いている「野菜ソムリエPro」の池田奈央さんです。
(野菜ソムリエPro/池田奈央さん)
「季節の野菜はその季節に食べるのが一番です。夏野菜は、体をクールダウンしてくれます。夏野菜は暑さに耐えるため水分が豊富で、赤、緑、紫の色素の皮で紫外線から自らの実を守っています。これはそのまま人間にとっても夏を乗り切る栄養源となって働いてくれるのです」
女子栄養大学の研究グループが調べたトマトに含まれるカロテンの量の月別データでは、最も多い7月は最も少ない11月の2倍以上。季節によって大きく変動していることがわかります。
(野菜ソムリエPro/池田奈央さん)
「カロテンは動脈硬化や老化防止に効果があると言われています。みずみずしい夏野菜で水分補給しましょう」
「夏野菜と一緒に食べて効果のあるものは?」(岡山市 ほっしーさん 36歳)
池田さんおすすめの組み合わせ、1つ目は……。
(野菜ソムリエPro/池田奈央さん)
「ゴーヤーと豚肉です」
この2つを組み合わせた理由が夏の定番「ゴーヤーチャンプルー」です。ゴーヤーは体のむくみを抑えるとされるカリウムと、ビタミンCを多く含みます。
これにビタミンBを豊富に含む豚肉を合わせると、疲労回復を促すことが期待できるそうです。
さらに……。
(野菜ソムリエPro/池田奈央さん)
「2つ目は、胃腸を元気にするオクラの入ったカレーです」
オクラのネバネバ成分「ペクチン」という水溶性植物繊維は、糖質の吸収を緩やかにするとされています。ただし、熱に弱いため、ゆでる時間は1分をめどにした方がいいということです。
「夏野菜の簡単なアレンジは?」(岡山市 スヌまま 62歳)
(野菜ソムリエPro/池田奈央さん)
「イタリアン野菜のイメージが強いズッキーニですが、切り方でいろいろとアレンジができるんです」
皆さんズッキーニを輪切りにばかりしていませんか? 池田さんが提案するのはまずズッキーニを幅2mmから3mmほどで細切りします。その後、レンジで温めて…ごま油などを加えると「ズッキーニのナムル」の完成です。
【材料】
ズッキーニ 1本 ▽ごま油 小さじ1
鶏ガラだし 小さじ1/4 ▽すりごま 大さじ1/2
さらにズッキーニは生でも食べられます。輪切りにしたズッキーニにオリーブオイルやクリームチーズ、醤油を加えてなじませると「カルパッチョ風」でいただけます。
【材料】
ズッキーニ 1本 ▽クリームチーズ 50g
しょうゆ 小さじ1 ▽オリーブオイル 小さじ1
トウモロコシの豆知識
最後に豆知識。トウモロコシは野菜室ではなく冷蔵室での保存がおすすめです。トウモロコシはアスパラガスやブロッコリーと同じく0℃に近い温度が保存に適しているとされています。
また、調理する場合は「皮ごと」がおすすめ。皮を3枚ほどを残して、電子レンジ4分ほど温めればふっくり仕上がります。ただし、温めた直後はアツアツなので、しっかりと冷まして食べてください。