視聴者からの疑問に答える「みんなのハテナ」。今回のテーマは「梅雨」です。どうして長雨になるのかや家の湿気対策について専門家に聞いてみました。
「『梅雨』の定義は?」(倉敷市 kei 71歳)
この疑問を岡山地方気象台に聞いてみました。
(岡山地方気象台/濱子訓志 調査官)
「梅雨とは晩春から夏にかけて曇りや雨の日が多くなる現象、またはその期間というふうなことになります」
濱子さんによると、梅雨入り・梅雨明けに数値などの基準はありませんが、基本的に前の1週間と比べて雨の日が増え、日照時間が少なくなれば「梅雨入り」。逆に雨の日が減り、日照時間が多くなってきたら「梅雨明け」を発表します。ちなみに、梅雨の期間によく聞く「梅雨前線」は「梅雨の定義」には関係ありません。
中国地方の梅雨入り・梅雨明けは「広島地方気象台」が、四国地方は「高松地方気象台」が発表します。
平年の梅雨入りは、中国地方が6月6日ごろで、四国地方は6月5日ごろ。梅雨明けは、中国地方が7月19日ごろ、四国地方は7月17日ごろです。
ちなみに、2023年の雨の予想は?
(岡山地方気象台/濱子訓志 調査官)
「月別に言いますと、梅雨に入っている6月については平年と同様に曇りや雨の日が多い、7月は前半は平年と同様に曇りや雨の日が多く後半は平年と同様に晴れの日が多い予想になっています」
「梅雨はなぜ雨が降り続くのか?」(観音寺市 にゃーこ 50歳)
(岡山地方気象台/濱子訓志 調査官)
「梅雨の時期には太平洋高気圧とオホーツク海高気圧に挟まれる形で梅雨前線が形成されます。それ(梅雨前線)が日本付近に横たわる状態が長く続くということで長雨が降りやすくなるということになります」
春から夏に変わる時期には日本列島上で冷たいオホーツク海高気圧と暖かい太平洋高気圧がぶつかります。ここに梅雨前線が生まれます。
冷たい空気と暖かい空気がぶつかると上昇気流が生まれ、雲が発生し、雨が降りやすい状態になります。この時期は2つの高気圧の勢力が拮抗して日本列島付近から動きにくくなるため「梅雨前線」も停滞して長雨になりやすくなります。
最終的には太平洋高気圧がオホーツク海高気圧を押し上げて梅雨が明けます。
「家の中の湿気を少しでも少なくしたい」(岡山市 かっちゃん 57歳)
梅雨の季節の悩み事、「湿気対策」に関する疑問も寄せられました。こちらは整理収納アドバイザーの堀井紘子さんに聞きました。
ポイント①押入れの湿気対策
「押し入れは中にお布団がたくさん入っていたりすると湿気がこもりやすくなるので、一度出して整理するのがおすすめです。また、整理した後はこういった『すのこ』などを敷いて通気性を良くするようにして下さい。そして、お布団を中に戻すといい」
衣装ケースを置く場合は、底にキャスターを付けたり横のスペースをとるなどして通気性を確保します。
定期的に戸を開けて空気を入れ替えるとより効果があるそうです。
ポイント②お風呂場の湿気対策
「お風呂を出た後にこうした水切りの道具などで壁(や床)の水分を取っておくと湿気対策になります」
この他、玄関の靴箱も湿気がたまりやすい場所です。中に置く靴を整理して隙間を開けることで空気の通りを良くしてください。こちらも押し入れと同様、定期的に開けて空気を入れ替えるといいそうです。