高松市の高松琴平電気鉄道(ことでん)は、踏切の遮断機が下りないトラブルが相次いだことを受け、30日の取締役会で真鍋康正社長(46)が辞任し、専務で鉄道事業本部長の植田俊也さん(57)が新たに社長に就任することを決めました。
ことでんでは2015年度以降、踏切の遮断機が下りていない状態で列車が通過するなどのトラブルがあわせて17件相次いでいます。このうち2件は2023年6月30日に四国運輸局から業務改善指示が出された以降に起きています。
今回の役員体制の変更は、安全対策のさらなるスピードアップと再発防止対策の強化のためのもので、真鍋康正さんは代表取締役として、関連会社も含めたことでんグループ内の連携強化とグループ経営管理を担うとしています。また、取締役の河田悦夫さん(51)が常務取締役となります。
また、9月1日付で社長直轄の部署として「安全対策推進室」を置き、部長以下4~5人体制で、鉄道施設・設備の中長期の修繕、更新計画の立案や人材育成など安全対策に特化した業務を行います。
植田新社長は「『ことでんの電車は安全で安心だ』と思っていただけますよう私自らが先頭に立ち、現状を打破し、山積する課題を解決に導きたい」とコメントしています。