2023年8月に高松市の踏切で遮断機が下りないまま電車が通過したトラブルについて、ことでんは、四国運輸局に報告書を提出しました。原因は、遮断機に入り込んでいた100匹以上の「アリ」でした。
1月31日に提出した報告書は、2023年8月に高松市の円座踏切で遮断機が下りないまま2本の電車が踏切を通過したトラブルを受け、原因や再発防止策をまとめたものです。
ことでんが製造メーカーに調査を依頼したところ、遮断機に100匹以上のアリが侵入し、モーターが通電しないなどの不具合が生じていたことが分かったということです。
ことでんによりますと、更新時期や動作回数など、ほかの項目では社内の基準の範囲内だったということです。
ことでんでは2015年度以降、同様のトラブルが相次いでいたことを受け、真鍋康正社長が辞任しました。
報告書の中でことでんは「2008年にもほかの遮断機へのアリの侵入を確認し、より隙間の小さい部品を導入していた。しかし、侵入したアリが死んで動かない場合、部品の交換を見送るなど意識が低下していた」と説明しました。
ことでんは再発防止策として、円座踏切を含む219の遮断機を点検し、部品を交換したことを報告しました。
(ことでん/植田俊也 社長)
「今後も安全確保に向けた取り組みを継続しまして、二度と同様のインシデントが発生しないよう、全社をあげて取り組んでいく」