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【ノーカット全編公開】高額批判…香川県議の海外派遣 出発前の議長は何を語った?

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 当初議員1人当たり263万円の見積もりが発表され「費用が高額だ」と批判の声が上がっていた香川県議会議員らの南米・北米への訪問団派遣。2023年6月に派遣計画が発表されて以降、初めて香川県議会の新田耕造議長が10日、出発を前に高松空港で報道陣の取材に応じました。
 辞退などで参加議員は当初の半数に。最終的に1人当たり193万円に減額された費用や批判の声への受け止めは?約10分にわたる記者とのやり取りをノーカットで伝えます。

【ニュースはこちらから】香川県議らが南米北米へ出発 高額批判について議長は… 

訪問にあたって

――これから海外派遣が始まるが、改めて今の気持ちは。

香川県民を代表して、南米の皆さんに「本当におつかれさまでございました」と。それから「香川県民も頑張っていますよ」と。「これからも友好を深めていきましょう」と。世界がいろいろ変わっているので、世界中で香川県に縁のある方々と、これからも長い友好を続けていきたいと申し上げて。それから、次の世代につながるような友好関係をぜひ。2世、3世とか本当に日本語が分からないような方々もいらっしゃいますので、ぜひ日本に親しみを持っていただきたい。

 旅費についての受け止めは

――以前から旅費の問題が取り沙汰されているが、議長として改めてどのように感じているか。

旅費の問題については、我々も一般の方々から見れば確かに高いという気持ちはいたしました。ただし、地球の裏側へ行くんですよね。だから、そういう意味では高くなったなぁとは思っております。それから事務局の皆さんが苦労して安くしていただいたということを知っておりますので。それから規定がありますので、何らかの基準にのっとって今回算出していただいたんだと思っております。その辺は、県民のいろいろな声も聞いておりますので、いろいろと検討はしなければいけないなと思っております。それから、物価とか円安等もありますので、従来の基準ではどうかなという気もしております。

――今後もこういった海外派遣はあると思うが、今後の旅費についての検討は。

いろいろと考えなければいけない。例えば距離でどうするかとか、そういう県もありますし、各県でいろいろなやり方をやられていますので、我々は我々で、先輩が築いてきた制度でございますので、それはそれで、できることはやっていかないといけないと思いますけれども。

「議員の海外訪問は絶対必要」

やっぱり議員が海外へ行っていろんな事象を調べてくるというのは絶対に必要だと僕は思っております。日本が進んでいるって思うのは大間違いで、海外は今どんどん進んでいますから、それは県政に生かさなきゃいけない。そういう意味では、議員が進んで海外へ行って、知恵を県政に生かすということは絶対必要だと私は思っております。

――生かすという部分が生かされてないから「無駄なんじゃないか」と声が上がり、金額が高いという話になっていると思うが。

それはまず基本的に全体が無駄だという人もいるかもしれないけれども、我々は今申し上げたように、海外へ行っていろんな知見を吸収するというのは絶対必要だと思います。それから今回、我々は10日間で3カ国行くんです。各国で2日ずつなんですよ。その中でずっと公式行事がいっぱいあるんです。その中で一番の目的というのは友好を深めることだと思っております。県の当局としても、今後の貿易や県産品の輸出とか、そういうことにも当然力を入れますが、ただね、皆さん2日間しかいない。その中で公式行事がほとんどだという日程を考えていただければわかると思います。

 県民の納得は得られる?

――そのような海外派遣で、今回県民の納得を得ることができると思うか。

それは納得していただかなければいけないと思いますけどね。

――それだけの成果を上げられると思うか。

先ほど申し上げたように、我々からすれば成果というのは、向こうで式典をやってるんです。それに我々が行くことが成果というか、今回の目的ですよね。

――それが必要ないのではという声もあるのでは。

そういう声もありますし、私の周りでは必要だという人もいます。それはいろんな方々がいて、県の政策に対していろんな賛成、反対があります。我々議員というのは、いろんな意見を聞いた上で、全体的に今の時点でどうするかということを決める、これがやっぱり議員の責務だと思っております。

人数などの規模や行程は適正か?

――出発前からこのように大きな注目を集める海外訪問もなかったと思うが、計画の段階から振り返ってみて、人数、規模、行程の長さについて適正であったと思うか。

3カ国10日で、さっきも言いましたように行くんですよね。朝日(新聞)さんは知ってるとは思うけれども、本当にすごい日程なんですよね。ものすごく切り詰めているんですよ。もう多分僕らもクタクタになるという時点でね。これ以上……はっきり言って今、自由時間も何もないんですよ、はっきり言って。我々から言えば、もう少し1日か2日延ばして、いろんな他も見てみたいなって気がします。せっかく行くんですから。それから10日間のうちで4日間は土日ですよね。そうすると少なくとも土日だったら自分のお金を出してもいいから、いろんなところを見学したいなという気はありますよ。だけど、おたくがいろいろ書いているから。

――「事務局が熱心に調整をしてくれた」という話があったが、税金を無駄なく使うという意味において、実際に行く県議がもっと主体的に規模や予算や行程に関わってもよかったのではないか。

いや、だから、それは水面下で「安くしてほしい」という話をしているわけですよね。だから、それは見えないだけの話であって、当初からもともとあれは、おたくが書いたんだっけ?どこが書いたんだっけ?おたくでしょ。ボーンとお金(金額)を出すから。それからもっと言うと、僕はいろんなマスコミの方にもぜひ一緒に行っていただきたいという話をしていますよ。だから、我々の活動をぜひ見てほしい。行かないでいろいろ批判だけするのはどうかなと僕は思っているんですよ。だから、ぜひ皆さん一緒に今度は行ってください。

 帰国後に県議が説明の場を

――戻ってきた後に、県議自身がマスコミに説明の場を設けるつもりはあるか。

いいですよ。ぜひそれはやらせてください。

 市民感覚との“ズレ”は

――今回、署名3万筆やいろいろな陳情があったのは、やはり市民感覚とズレが多少生じていたところがあると思うが、いろいろな意見がある中で、そういったギャップをどのように埋めていけたらいいと感じているか。

ギャップ……あのね、ごめんなさいね。僕の周りでは「ぜひ行ってやってこい」という話しか聞こえないんだけどね。

 ――これまで署名とか陳情が来てると思うが…。

いや、それは県の政策においていろんな賛成、反対ありますよ。さっきも申し上げましたように。その上で我々は大局的な判断をしているわけですよね。だから、例えば道路一つ通すにしても、賛成、反対は当然ありますよね。で、じゃあ、我々としてはどうするかということを全体を見て判断、ジャッジするわけでしょう。その中のこれは一つでしょう。

 ――反対側の意見も、もちろん踏まえての…

もちろん、もちろん、もちろん、もちろん。

 ――それをどういうふうに汲み取っていきたいか

いや、だから汲み取る…汲み取ってほしいという人は100%汲み取らなきゃいけない。だから「行くな」ということになっちゃうじゃない。

 ――そうとも限らないとは思うが…。

いやいや、だって行くなっていう話でしょう。

 ――額や人数、規模などでいろいろなグラデーションはあるとは思うが…

ブラジルとかアメリカ(側)はこういう騒ぎを聞いていて、向こうの方は非常に心配してますよ。本当に(このまま迎えて)いいのかなというので。

(県職員)お時間ですので。ありがとうございました。

ひとつよろしく。今度絶対一緒に行ってよね、本当に。

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