Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回は「ブロッコリー」に関するハテナです。
「おいしいブロッコリーの見分け方は?」(倉敷市 TOMO 48歳)
この疑問について香川県坂出市などでブロッコリーを育てている木下農園の木下睦雄さんに聞いてみました。
(木下農園 取締役/木下睦雄さん)
「いいブロッコリーというのは、これつぼみで、花蕾(からい)っていうんですけど、花蕾がやっぱり粒が細かくて締まりのいいやつ、かたいやつが新鮮で、老化してないっていうか、きれいなブロッコリーという証明なんですよ」
さらに、この花蕾以外にも良し悪しを見分けるポイントがあるそうで……。
(木下農園 取締役/木下睦雄さん)
「このブロッコリー見てくれたらわかるんですけど、軸がすごい太い。軸が太いやつは上が締まっている場合も やっぱり多いんで」
木下さんによると生産者の中には「この軸の部分の方が甘くておいしい」という人もいるそうです。
ちなみに、皆さんは香川県がブロッコリーの一大産地だと知っていましたか?
(木下農園 取締役/木下睦雄さん)
「面積も量も全国でも指折りと聞きます。ブロッコリーといえば香川県っていうぐらいになってきたんでうれしい話ですね」
香川県によると、2021年のブロッコリーの出荷量は香川県が全国で4番目でした。
「なぜ香川では栽培が盛んに?」(高松市 はい、よろこんで 53歳)
(木下農園 取締役/木下睦雄さん)
「寒いって言ってもほかの地域と比べたら暖かいんで、生育もしやすくて上手にとれることが多いと思いますね」
木下さんによると、ブロッコリーは気温の変化の影響を受けやすく、気温が急激に変化すると極端に成長が早くなったり、遅くなったりするそうです。
最も出荷量の多い北海道は6月から10月ごろに収穫。
冬が比較的温暖な香川県の場合は、10月から翌年6月と全国的にも長い期間収穫できるのが特徴です。
出荷量増加の背景には、県をあげての取り組みもありました。
(JA香川県 園芸指導課/神尾信宏さん)
「この品目はやはり伸ばしていくべきだということもありまして、苗の方の供給、機械で定植する、植え付ける、そのあと収穫したものを箱詰めする。そういったところを支援していって面積を増やしていこうという取り組みはやりました」
JA香川県によると10年ほど前からこれらの取り組みを進めた結果、ブロッコリーの出荷量が増加。2023年の出荷量は2010年の2倍以上となる約1万3000tでした。
ちなみに、もともと香川県の野菜で出荷量が最も多かったのは「レタス」でしたが、その畑が徐々に「ブロッコリー」へと切り替わり、今ではブロッコリーが最多の出荷量を誇ります。この切り替えの時にはビニールトンネルを使うなどのレタス栽培のノウハウが役立ったということです。
「指定野菜になると何が変わる?」(岡山市 等々力萬太郎 66歳)
1月、農林水産省はブロッコリーを2026年から「指定野菜」に追加することを決めました。
「指定野菜」は野菜のうち特に消費量が多いものを国が定めているもので、現在はトマトやナスなど14品目が指定されています。新たな品目の追加は1974年のジャガイモ以来です。
「指定野菜」になると、野菜の価格が下がった場合、指定された産地の農家に補助金が出るなどの支援が行われます。
(木下農園 取締役/木下睦雄さん)
「香川県の中だったら、一番の屋台骨みたいな野菜なんですよ。ブロッコリーって価格の乱高下がすごくて、収穫ペースの乱高下もそうなんですけども、そういう意味でもやっぱり指定野菜になるとちょっと手厚くなってほんとありがたい話だと思いますね」
(JA香川県 園芸指導課/神尾信宏さん)
「価格が安定できる品目、売れる品目、農家にも推進できる品目、こういったものがあれば非常にわれわれも心強いということになりますので、そういったところは期待しています」
「ブロッコリーのおいしい食べ方は?」(琴平町 ロム 60歳)
(JA香川県 園芸指導課/神尾信宏さん)
「春先にキャンプをする方がいるでしょう。ぜひ『ブロッコリーのアヒージョ』をやっていただけたらなと思います」
(木下農園 取締役/木下睦雄さん)
「自分が一番食べるのは普通にゆでて、ツナとかね、マヨネーズとかで和えるのが一番オーソドックスな我が家で食べるメニューですけど、いろんなところで最近だと大活躍している野菜だと思うので、皆さんが一段と食べてもらえるようになったらうれしいと思いますね」