アメリカ産牛肉の高騰による「ミートショック」。岡山・香川のスーパーやうどん店でも影響が出ています。
(松木梨菜リポート)
「スーパーの精肉コーナーです。アメリカ産の牛肉は2023年に比べて1.5倍の価格で販売しているということです」
高松市のゆめタウン高松ではこれまで牛肉売り場の2割をアメリカ産が占めていましたが――。
(ゆめタウン高松/梶原雄一朗 支配人)
「(売り場を)10%台まで縮小しています」
肉の価格の調査などをしている農畜産業振興機構によると、国内に流通している牛肉の約6割は輸入されたものだそうです。
輸入牛肉のうち約4割はアメリカ産で、これまで比較的手の届きやすい価格で流通していました。しかし、2024年5月のアメリカ産・牛バラ肉の卸売り価格は1kg当たり1436円。1年前と比べると約1.6倍に上がっています。
なぜ高騰しているのでしょうか。
(ゆめタウン高松/梶原雄一朗 支配人)
「円安での仕入れが難しくなってきている。そういうことで仕入れ量が減っていることもあり、US(アメリカ産)ビーフだけ高騰しているという形になっています」
ゆめタウン高松では価格が変動していない国産の牛肉の取り扱いを2倍にして対応しています。
(ゆめタウン高松/梶原雄一朗 支配人)
「もう一度、国産、地域のブランド(牛)そういった商品に目をあてて、買いやすい価格で販売していこうとシフトしているところ」
一方で、香川のソウルフード、さぬきうどんも打撃を受けています。
高松市にある「手打ちうどん 清水屋」の「ぶっかけ肉うどん」。60gの牛肉が乗っている看板メニューの1つです。
(手打ちうどん 清水屋/清水睦夫さん)
「元々はアメリカ産100%だったんですけれども、値上がりが厳しくてカナダ産を混ぜて使っています」
仕入れている業者から今後、アメリカ産の牛肉の価格がさらに高くなると連絡があったそうです。
(手打ちうどん 清水屋/清水睦夫さん)
「人気があるんでなるべく上げたくはないんですけど、こうなったら上げざるを得ない。上げた分、味は劣らないような形でやっていきたいと思っています」
農畜産業振興機構はアメリカ産牛肉の価格高騰いわゆる「ミートショック」は、少なくとも2024年中は続くとみています。