防災の話題を伝える「こつこつ防災」です。8月8日、「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表されたことなどから地震への関心が高まっています。岡山市で高齢者が巨大地震への備えについて学びました。
岡山市北区の建部町公民館で開かれた防災セミナー「能登半島地震から学ぶこと」です。建部地区に住む高齢者ら20人が参加し、2024年1月に起きた能登半島地震を教訓にした地震への備えや南海トラフ地震について学びました。
(建部町公民館・図書館/杉山良暢 館長)
「地震の被害っていうのはこの(建部)地域であまり大きな話題にはなっておりませんでしたけども、能登半島地震が発生して、やはり防災意識の更新と言いますか、準備すべきこと、自分がなすべきことについて身に付けた方がいいのかなと思いまして」
講師を務めたのは防災や減災などの研究を行う香川大学地域強靱化研究センターの磯打千雅子特命准教授です。
まずは崩壊した建物や液状化現象などの画像を見ながら巨大地震で想定される災害を学びました。また、8月8日に発表された「南海トラフ地震臨時情報」にもふれました。
「南海トラフ地震臨時情報」は、マグニチュード6.8以上の地震が南海トラフの想定震源域か、その周辺で発生した場合に気象庁が発表するもので、今回は日頃からの備えの再確認を呼び掛ける「巨大地震注意」が発表されました。
(香川大学 地域強靱化研究センター/磯打千雅子 特命准教授)
「日頃から災害に備えて何かこんな準備してるよっていうことを話し合ってみてください」
(参加者は―)
「懐中電灯、それから一番困るのがトイレ。今は簡易のトイレがあるからいいけど」
「そうそう簡易トイレを準備している人おるな」
「そういうふうなものもいいしな」
今後30年以内に発生する確率が70~80%と言われる「南海トラフ地震」。今回セミナーが開かれた建部町公民館の辺りは「最大震度5強」が想定されています。
(参加者は―)
「地震に対して再認識しました。備えが大事だなと。少しでも自分ができる範囲で心掛けたいと思っております」
「以前の大水の時に防災の用具を準備して、ちゃんといろいろ入れましたけど点検しておりませんので、それをもう一度点検してみたいと思います」
(建部町公民館・図書館/杉山良暢 館長)
「ご出席の方は70代80代の方ばかり。災害の時に一番弱い立場にある人ですから、まず自分の身を守るということが一番。その上で向こう三軒両隣にも気配りや目配りできるようなことになってほしいなと思っております」