岡山銘菓「きび田楽」を製造している「金萬堂本舗」が廃業することになりました。「きび田楽」の製造は31日までで、岡山市の土産物店には別れを惜しむたくさんの人が訪れています。
岡山県を代表する土産物の一つ「きび田楽」。香ばしいクルミが入ったやわらかい餅をきな粉で包んだお菓子です。
(記者リポート)
「販売開始まで約30分です。別れを惜しむ人で長蛇の列ができています」
(並んだ人は―)
「1時間ぐらい並んでいます。並んででも食べたいなと思って、きょうは息子も一緒に来てもらった」
「(Q.食べたことありますか?)この前食べた」
「昔から結構食べていたので、1人2個しか買えないらしいので、きょう、あしたで買えるだけ30個入りを買って帰る」
岡山市の「さんすて岡山」にある金萬堂本舗直営の土産物店では、午前11時前に販売がスタートすると幅広い世代の人が「きび田楽」を買い求めていました。
金萬堂本舗は山陽新幹線の新大阪―岡山駅間が開通した翌年、1973年に創業しました。
約50年にわたって「きび田楽」を製造してきましたが、31日で製造を終了し2025年の夏をめどに会社をたたむことを決めました。
後継者がいないことなどが理由です。「きび田楽」の製造を引き継ぎたい企業があれば譲渡することを検討しているということです。
(金萬堂本舗/工藤浩之 統括本部長)
「(午前)6時から並んでいたという方もおられたり、お待たせするのは心苦しいが、最後にこういうにぎわいになって会社、従業員、喜んでいます」
さんすて岡山の店舗では最終日の31日も午前11時ごろに販売を始めるということです。